排気量40cc前後の新型チェンソーが各社から出そろってきました。
今回はその中でも排気量40cc以下のクラスを紹介したいと思います。
私の独断と偏見が多く含まれると思います。
関係各位の方々大目に見てください。
40cc以下クラスは、昔から国内メーカーの戦いと言ってもいいと思います。
40cc以上のクラスがハスクバーナとスチールがしのぎを削っていたので、このクラスに国内メーカーが入り込み大きくシェアを取るのは厳しかったかもしれません。(地域によっては国産メーカーが多かったりもします)
ですから国内メーカーは40cc以下クラスに対する思いは並々ならぬものがあると思います。
古くはゼノアのG36シリーズや新ダイワのE350シリーズなどがあります。
各メーカーの古い営業マンからいろいろな話を聞きました。
昔は面白かったな~。
そしてゼノアのサンナナと言われるシリーズが大人気になりました。
各メーカー追いつけ追い越せで、ほんといろいろなチェンソーが出てきていました。
(調子が悪いものもありひどい目に合ったこともあります)
さて、新型機の話にします。
ここ最近私が気になっているのは、共立のCS37RSです。

質量:4.4kg、排気量:37.7cc
なかなかいい感じです。
共立CS42RSの兄弟機なので素性はいいでしょう。
試し切りもしましたが、ソーチェン25APが付いていました。
小さいカッターなので、滑らかな切れ味です。
しかし、北九州近郊ではこのソーチェンをあまり好みません、脱線しやすいからです。
年配の方などカッターが小さくて目立ての回数が増える。ただでさえ目が見えないのに小さすぎると言っていました。
昔は良くわからなかったのですが、自分が年を取って目が悪くなるとほんとに見えにくいです。
CS37RSは25APソーチェンを使用するにあたって、改良を施しているそうです。
まずはチェンガイドを改良し、そしてスプロケットをリム式にしています。
リムは1/4ピッチでオレゴン製ではなく自社開発品だそうです。
(オレゴンに依頼したが断られたそうです。そして自社開発)
メーカーの方が言うにはソーチェンが外れることは少なくなっているとのことです。
リム式はいいです。
たとえソーチェンが外れたとしても、ダメージが少ないからです。
それとエアフィルターです。


共立チェンソーで使われているこのフィルターはいいです。
紙フィルターですし、しっかりねじ止めできます。
ワンタッチ式でなくてもいいのです。面倒でもしっかり締まる方がいいです。
ただ、注意してください、この共立エアフィルターでもゴミは侵入してきます。
メンテナンスは必要です。
エンジンは排気ガス対策ではありません。
触媒で排気ガスをきれいにしていますが、排気ガス完全対応でないようです。
(総量規制でクリアかも?)
燃費は悪いかもしれませんが、エンジンの調子はいいのではないでしょうか。
エンジンの調子はこのクラスNo1かもしれません。
次はやまびこの流れで新ダイワE2038Sです。

質量:4.5?、排気量:38.4ccです。
排気ガス規制対策エンジンでY字型の掃気ポート、燃焼室形状もオフセットにし吸気側スキッシュエリアを増やし排気側のスキッシュエリアを減らしているそうです。(※注意オフセットにしているのはE2035だけかもしれません)
燃焼効率を良くしているそうです。
エンジン始動後数分十分な暖機運転が必要のようです。
これは、たぶんキャブレターに加速ポンプが付いているのでその影響ではないかと思います。
ただ、以前当店がメーカーから借りたデモ機ではそのような症状は見られませんでした。
すごく調子が良かった。
▼E2038記事こちら動画も載せています。
6~7年前でしょうかスチールチェンソーに加速ポンプが付きだしたころを思い出しました。
排気ガス規制には必要なシステムですが、構造が複雑になるので当然そこからおかしくなることもあります。
層状掃気エンジンなど排気ガス規制エンジンでは影響が大きいです。
スチールのチェンソー数年前からそんな感じでしたが、10秒~20秒くらいの暖機運転でOKです。
当時はなんだこれと思いましたが、この少ない時間の暖機でいいということはすごいことなのかもしれません。
排気ガス規制でキャブレターから加速ポンプは必需品になりました。
これをなくすには電子制御にするしかないかも。
新ダイワE2038には期待しています。
層状掃気ではなく違うアプローチで排気ガス規制をクリアしているからです。
エンジンパワーはあると思います。(動画をご覧ください)
次は、サンナナの後継機種。
ゼノアG3900です。

質量:4.4?、排気量:39.1ccです。
このチェンソーまだ、エンジン掛けたことありません。というか代理店会議の時に展示していたものと営業の人が持ってきたものを見ただけです。
ゼノアはサンナナの後継機種でこけるわけにはいかないので、気合が入っているでしょう。
発売時期がかなりずれたのではないでしょうか・・・
噂ですが、あくまでも噂ですが、当初キャブレターは加速ポンプなしのものを使用する予定だったとか?
ハスクバーナの本社から加速ポンプ付けるよう指示があり、セッティングに時間がかかった?
まあそれはさておきもうすでに市場に出ているようなので、使っている方も大勢いるかと思います。
どんな感じでしょうか。
もしよろしければ、使っている方がいれば教えてください。
機会があればこちらもメーカーさんからデモ機を借りて試し切りしてみたいです。
次はスチールMS201です。

質量:3.9kg、排気量:35.2ccです。
排気量が一番小さいので、今回紹介したチェンソーの中で若干パワーが弱いかと思います。
横型エンジンでコンパクトにし、取り回しがしやすいようになっています。
また今回紹介した新型機の中で防振システムにスプリングを使用しています。
(3個のうち2個がスプリング)
振動の少なさは一番かもしれません。
当店ではすでに販売しています。まだ修理には入ってきていないので初期不良はないようです。(当店の運がいいだけかもしれない)
前モデルのMS200からすると細かいところが良く改良されていると思います。
排気ガス規制エンジンなのにうまくまとめてきていると思います。
MS201は排気ガス規制対策エンジンなので特徴があります。
その特徴をよく理解しないと不安になると思います。
購入時には販売店から十分な説明を受けてください。
これは、スチールチェンソーだけに言えることではないと思います。
各社排気ガス規制対策エンジンの新型チェンソーは良く説明を受けてください。
最後に、新型機ではないのですが、ハスクバーナの339XPです。

質量:3.8kg、排気量:39ccです。
このクラス一番の軽量です。
他社がこのクラスのチェンソークローズドポートなのに対し、339XPは基本設計が古いので、オープンポートです。
若干パワーがないと言われてしまいます。(MS201よりはあるかと思います)
そしてメンテナンスが大変で、修理屋さんからは修理が面倒だと嫌がられています。
実は私も昔は嫌いでした。
339XPではなく335XPTというトップハンドルチェンソーが嫌いだったのです。
エンジンパワーはトップハンドル機の中でもトップクラスだったのですが・・・
当時他のところの不具合がひどく、また修理がしにくい機種だったので嫌いになりました。
その後339XPが出てすごく変な形のチェンソーだなと思いました。
ハスクバーナならもっとカッコいいチェンソーを作らないと思いました。
しかし、自分の手で持ってみたところすごく持ちやすい。
ガイドバー短めのものにするとバランスもすごくいい。
その当時からスプリング防振で振動が少ない。
やるじゃないかハスクバーナ、さすが人間工学先進国スウェーデンと思いました。
人間工学を優先させたかどうかはわかりませんが、確かにすごく持ちやすく使いやすいのですが、機械のレイアウトが悪くメンテナンスが大変で(エアフィルターが前にある汚れやすい)メンテナンス性を犠牲にしたのかと思いたくなります。
ユーザーの方の評価も別れてしまいます。
良いという方もいれば、悪いという方もいます。
その両方の気持ちがわかります。
ただ、私は好きなんです。
335XPTで本当にひどい目に合っているのに…
339XPは日本で製造すればもっといいチェンソーになったかもしれませんね。
日本の製造業には昔から「改善」という技があるからです。
長くなったのでこの辺で、終わります。
新型機械は何かしら不具合があると思います。
何かおかしいなと感じたら販売店さんにすぐ相談したほうがいいと思います。
販売店もメーカーもそれを望んでいると思います。
ユーザー、販売店、メーカー各々の情報交換がスムーズになればgoodだと思います。
※追加、
ゼノアGZ3900チェンソーのプロモーション動画がありましたので紹介します。
シリンダーオフセットチェンソーでは初と言っていました。
知らなかった。
オフセットになっているものと思っていました。
知らないことがまだまだあります。(思い込みはいけないです)
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