ツムラ製とスギハラ製のガイドバーマウントの名称です。
どちらも同じような形状をしていて、国産チェンソーやハスクバーナチェンソーなどいろいろなチェンソーに取り付けられるようにしたガイドバーのマウント部の形状です。
特徴としてはいろいろなチェンテンショナーに対応するためガイドバーに空いているチェンテンショナー用の穴が大きいことです。
販売店としてはすごく助かるガイドバーです。
いろいろなチェンソーに取り付け可能だからです。
ただ、ハスクバーナのチェンソーで使用するには注意が必要というか使用できない機種もあります。
これはハスクバーナ550XPチェンソーにハスクバーナ純正のガイドバーを合わせたところです。


チェンオイルは赤い丸部分の裏側に穴があり、そこからガイドバーへ流れていきます。
※チェンテンショナーの穴はガイドバーの溝とはつながっていません。
次は550XPにツムラ製マルチマウントガイドバーを合わせたものです。

赤い点線の楕円の裏側にチェンオイル用の穴が開いています。
青い矢印、穴が大きいのでチェンオイルがここからもガイドバーの溝へ流れていきます。
次は550XPにスギハラ製のユニバーサルマウントガイドバーを合わせたものです。

これも青い矢印、ここからチェンオイルがガイドバー溝へ流れていきます。
ハスクバーナ346XPでは問題はなかったのですが・・・

スプロケットカバー(ガイドバーを抑えるところ)
上が346XP下が550XP
プレートのあるなしが問題になります。
ハスクバーナ346XPのスプロケットカバーにツムラ製マルチマウントを合わせてみます。

プレートがあるので穴は塞がれます。
ハスクバーナ550XPにツムラ製マルチマウントガイドバーを合わせたところです。

プレートがないので穴は塞がれていません。
矢印部分からチェンオイルが逃げてしまいます。
550XPにスギハラ製ユニバーサルマウントガイドバーを合わせたところです。

同じようにチェンオイルが逃げてしまいます。
ハスクバーナ純正ガイドバーは

穴は小さいですが、矢印部分から向こう側へ筒抜けです。
しかし、純正ガイドバーはチェンテンショナーの穴とガイドバーの溝はつながっていないのでチェンオイルが逃げてしまうことはありません。
ハスクバーナチェンソーに詳しい方はあのチェンソーもプレートがないと
ハスクバーナ242XPにもスプロケットカバーにプレートはありません。
これは非常にまずい。
ハスクバーナ242XP


大丈夫でした。

何とか向こう側へ筒抜けではありませんでした。
青い矢印部分の部屋にチェンオイルが溜まるかもしれませんが、そこから先へは逃げていきません。
ギリギリセーフでした。
ハスクバーナ550XP、560XPで使用する場合
応急処置としては、ビニールテープなどを張るしかないかもしれません。



向こう側へオイルが流れ落ちないようにするしかありません。
ハスクバーナ550XP、560XPでマルチマウント、ユニバーサルマウントのガイドバーを使用するときは十分注意してください。
※ビニールテープがはがれてガイドバーが壊れたりスプロケットが壊れたりしても当店では責任を負えませんので予めご了承ください。本来はハスクバーナ純正ガイドバーまたは他社製でもハスクバーナチェンソーにのみ対応しているガイドバーにした方がいいと思います。
※チェンテンショナーの穴がガイドバーの溝とつながっていないもの。
互換性を高めたことによる思わぬ落とし穴でした。
プレートがあれば何も問題はなかったのですが・・・
ハスクバーナとしては軽量化を突き詰めて省ける部品はとことん省いたのかもしれません。
最後に
ハスクバーナ550XPと560XPの並行輸入品がかなり出回っていると感じています。
不具合の問い合わせなどが少なからず当店へあります。
当店では申し訳ありませんが対応できませんので予めご了承ください。
※550XP、560XPオートチューンシステムの点検修理にはパソコンでの診断が必須になります。
日本の販売店のパソコンソフトでは並行輸入品のチェンソーは診断できません。
日本での修理はかなり困難になると思います。
コメントの投稿