今年になって、インターネットショップで販売した機械の修理が、2件ほど入ってきました。
ここ数年ネットショップで販売した機械の修理が入ってきたことは、無かったかもしれません。
1台はスチールBG86ブロワです。
まだ、スチール商品ネット販売緩やかだった頃に販売したブロワです。

ファン側から紐を巻き込んだようです。
お客さん自身で巻き込んだ紐を取り除いたとのことでしたが、ファンの内側にも入り込んでいたようです。



ファンとエンジン本体の間にこれだけ巻き込んでいました。


オイルシール等は大丈夫そうでしたし、エンジン自体もかかる状態でした。
何も問題ないかなと思い、組み立てようとしたのですが、かみ合わせが悪く組み立てることができませんでした。
紐を巻き込んだ状態で、しばらく使用していたようでプラスティック部品とシリンダークランクの金属部品も偏摩耗していました。
組み立ててネジを締めるとファンが当たったり、スターターが引けない状態になりました。
修理するとなると部品交換でかなりの金額が掛かってしまう状態でした。
お客さんと相談して今回修理することは断念しました。
これが近隣のお客さんであれば、紐を巻き込んだ時に修理に持ち込んだでしょう。
修理屋は紐が巻き込んだという場合、クランクシャフトの根元が完全に見えるまで分解して目視点検します。
(目視しないという修理屋さんはいないと思います)
すぐに、きれいに紐を除去していれば使用不能になることは無かったと思います。
遠隔地だったので、すぐに修理に出す事が出来なかったと思いますし、仕事もあるでしょうからお客さん自身である程度取り除いた状態で使用しつ続けた結果です。残念です。
また、もしこの状態の故障でも近隣であれば、ワッシャや何かでスペースを作って修理をするケースもあります。
お客さんと相談して、いつ壊れてもいいかどうか判断してもらう、現物を見せ説明しながら修理するかどうかを判断してもらうことができます。
近隣なので、こまめな手直し等にも対応できるからこのようなこともできます。
遠方だったので、このような修理をすることは出来ません。
残念でした。
次は、チェンブレーキに関する修理です。

ブレーキが掛かった状態でカバーを外してしまったようです。
矢印部分が摩擦熱で少し変形していました。
これくらいならば問題ないです。

掛かった状態。

解除した状態。

ブレーキ解除するには、この特殊工具が必要になります。
工具なしでもブレーキ解除する裏技がありますが、あまりお勧めしません。
ハンドガードを傷めてしまうことがあるからです。
注意すれば出来ないことはありませんが、当店では特殊工具を使用します。
今回はブレーキ部も分解して中を点検しました。
中を清掃してチェックしましたが問題はなさそうでした。
これも近隣であれば修理に持ち込んでもらえばその場で対処できたケースです。
遠方だという事で、素早い対応ができないのは致し方ないです。
もう一つ感じるのは、ネットショップで販売した機械ほとんど修理していません。
壊れないわけはないので、お客さん自身が修理しているか、どこかの販売店さんが修理していると思います。
当店自身も他店販売商品を修理対応していますが、これで御相子だとは思っていません。
いくら物流のネットワークが充実している日本でもやはり、遠隔地であるという事はデメリットかもしれません。
ただ、購入店が近くにないという場合は、ネット通販はすごいメリットになります。
それではまた。
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