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ハスクバーナT536Liバッテリーチェンソーにスプロケット

今回はチェンソーアートに関係するような内容かと思います。
関係ないと言われるかもしれませんが・・・
(チェンソーアートに詳しくないのであくまでも私の思い込みです)(笑)


エンジン式チェンソーは、同排気量であれば回転数でチェンソーの能力を判断していました。(私だけかもしれませんが)(笑)

2ストロークエンジン同排気量であれば、単純に考えて単位時間当たり回転数高い方がパワーがあります。
1分回に100回燃焼するより、200回燃焼する方が熱量は大きくなります。
熱量が大きければパワーも大きいです。

一時期はエンジン最高回転数至上主義的な感じもありました。(笑) 242XP16000回転回ってました。
最高回転が高いという事は一つの目安になりますが、使いやすいチェンソーかパワーがあるかと 一概に言えません。

特に最近は排気ガス規制もあり、ロングストロークエンジンになってきていますし、高回転を出すことが難しくなってきているかと思います。
しかし、チェンソーとして劣っているかというとそうではありません。
実用回転域は8000~10000回転くらいですし、パワーバンドも広くなります。
最近のチェンソーは、使いやすいチェンソーになるかと思います。
※排気ガス規制後のエンジンはコンピュータ制御搭載か排気量をアップして前モデルよりパワーを得ているかと思います

エンジン式は最高回転数がエンジン性能の一つの目安になっていたかと思います。

バッテリーチェンソーはモーターの回転数はあまり表記されていません。

どちらかというとソーチェンスピードを表記していると思います。

ハスクバーナ536LiXPチェンソー、3/8ピッチ1.1mmゲージ仕様でソーチェンスピード 20m/s
マキタMUC353チェンソー、3/8ピッチ1.3mmゲージ仕様でソーチェンスピード 20m/s
スチールMSA200チェンソー、1/4ピッチ1.1mmゲージ仕様でソーチェンスピード 16m/s

となっています。

パッと見るとスチールMSA200チェンソーが4m/sもソーチェンスピードが遅いと・・・

ここが、能力が分からないところです。

ピッチが異なるのと、スプロケットの歯数が異なるからです。

チェンスピードを上げたいのならば、スプロケットの歯数を増やせばスピードは上がります。

細くて柔らかい木を切るならば、スプロケットの歯数増やす方がいいでしょう。

ただ、いろいろなケースがあります。
闇雲に歯数を増やすと切れ味が悪くなるケースもあるかと思います。


ハスクバーナ536LiXPチェンソー、3/8ピッチ1.1mmゲージ仕様でソーチェンスピード 20m/s
スプロケット歯数6T
モーター回転数を計算してみました。
約10729rpm


マキタMUC353チェンソー、3/8ピッチ1.3mmゲージ仕様でソーチェンスピード 20m/s
マキタMUC353もカタログデータは同じなので計算すると同じ答えになります。
約10729rpm


スチールMSA200チェンソー、1/4ピッチ1.1mmゲージ仕様でソーチェンスピード 16m/s
スプロケット歯数7T
モーター回転数
約10798rpm

私の机上の計算では、モーター回転数ほぼ同じだという結果が出ました。
ただし、あくまでも私の計算なので、間違いの可能性もあります。(笑)
間違いがありましたら、教えてください。


モーターの回転数は各社ほぼ同じ、トルクはどうなのか?
そこが知りたいですけどわかりません。(笑)

さて、ここで各メーカーがどういう味付けにするか面白い所です。


スチールはもともとの標準仕様が1/4ピッチです。

ハスクバーナとマキタは最近1/4ピッチを出してきました。(ハスクバーナはもう一年ほど経ちますが)

ハスクバーナ536LiXPチェンソー 1/4ピッチ仕様時 ソーチェンスピード約 18.168m/sになります。

マキタMUC353チェンソー 1/4ピッチ仕様時 ソーチェンスピード約 19.569m/sにあります。

このソーチェンスピードは3/8ピッチ仕様時のメーカー発表ソーチェンスピードから導き出しています。
メーカー発表の値ではないので予めご了承ください。

マキタは1/4ピッチ仕様でもソーチェンスピード20m/sとカタログで発表していますので、私の計算もあながち間違っていないかと思います。(笑)

モーターの回転数がほぼ同じなのに、ソーチェンスピードが各社異なるのはなぜか?
ソーチェンスピードが違うのはスプロケットの歯数です。
トルクフルな感覚を出すのか?ソーチェンスピードを出すのか?

スチールはトルクフルな感覚を重視したのではないかと思っています。
歯数を少なくして、ソーチェンのストップを少なくしたかったのではないでしょうか。

ソーチェンスピードを遅くすると切削時にゴリゴリ感を感じてしまいます。
それを解消するために、スチールは当時新しいチェンを開発したのかもしれません。
(あくまでも私個人の考えです)

反対にマキタはオレゴン91PXや25APソーチェンを使用する事を優先したので、ソーチェンスピードを上げてゴリゴリ感を少なくしたのかもしれません。
(あくまでも私個人の考えです)
マキタの場合流通経路が、スチールやハスクと異なるので、種類の異なるソーチェンを採用することが難しいと考えたのかもしれません。

1/4ピッチのスプロケット歯数が多いとトルクは落ちるかもしれませんが、ソーチェンスピードを重要視する作業もあるかと思います。

造園屋さんの剪定作業、特に細い枝を切る作業ではトルクよりもスピードが欲しいと聞きます。

それと、チェンソーアートです。
ソーチェンスピードが速い方がきれいに彫れると聞いたことがあります。

ソーチェンスピードだけで見ると、チェンソーアートにはマキタMUC353が一番良さそうです。

マキタMUC353は1/4ピッチ仕様のスプロケット歯数9Tです。

ハスクバーナ536LiXPは歯数8Tなんです。

そこで、当店ではハスクバーナ536LiXP用で1/4ピッチ スプロケット歯数9Tを用意しました。


左はハスクバーナ純正スプロケット、右 秘密兵器(笑)

このスプロケットを組み込んだチェンソーは販売しません。

部品として販売するつもりです。
ただ、数が少ないので、ハスクバーナ536LiXPチェンソー当店ご購入のお客さんに限らせていただきます。
申し訳ありませんが、何卒ご理解のほどよろしくお願いします。
価格勝負ができないので、このような姑息な手段で・・・(笑)

▼ハスクバーナ536LiXPチェンソーこちら



工作機械が欲しいです。
持っていても操作ができないですが(笑)

いろいろ、提案することがあっても あまりにもマニアックすぎて、販売につながらないのが玉にキズです。(笑)


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  • コメント : 8
  • コメント

    [C1452] チェンスピード

    モーターの出力・回転数が一定でスプロケの外径が同じなら、スプロケの歯数を増やせばトルクが上がってチェン速度は落ちます。
    自転車の変速ギアと同じ原理です。

    [C1451] レスポンスだ。

    モヤモヤしていたものがすべて吹っ飛びました。
    チェンソーヤさんの説明を聞いて
    ガイドバーを短くしてなにが一番気持ち良くなったのかというと、
    まさに「レスポンス」でした。
    この表現がぴったりです。

    今回の件、あえてメールでお聞きしなかったのですが
    正解でした。
    このやり取りを見て、なるほどと思う方がきっといると思うからです。

    MUC204はローフリクションの超レスポンスマシンに
    セッティングしたいと思います。
    私はアイデアをお金で買いますよ 笑
    MUC204D専用ページ楽しみにしています。
    • 2018-02-23 18:54
    • ご~まるcc
    • URL
    • 編集

    [C1450] Re: タイトルなし

    こんにちは
    ソーチェンとガイドバーのフリクションロスは思いのほか大きいようです。

    エンジンチェンソーの時はスプロケットの歯数あまり気にしていませんでしたが、バッテリーチェンソーは回転数が遅いので作業内容によって考えた方がいいのかもしれないと思うようになりました。

    分かりやすく説明していただき、ありがとうございます。

    これからもよろしくお願いします。
    • 2018-02-23 18:22
    • チェンソーヤ
    • URL
    • 編集

    [C1449] Re: 度々すみません

    こんにちは
    ガイドバーを短くするとソーチェンスピードは確実に上がっています。
    ソーチェンの重量や摩擦抵抗は思いのほか多いようです。

    ゼノアのG37**シリーズのチェンソー15000rpm回るのですが、35cmの25APタイプの軽いソーチェン装着時のデータで、21BPの14インチにすると13000rpmまでエンジン回転落ち込むとのことでした。

    排気量50ccクラスでもハードノーズの長いガイドバーにするとエンジン回転は落ちてしまいます。

    最高回転数はあまり気にならないかもしれませんが、レスポンス、ソーチェンの加速感は短いガイドバーを使ってしまうと長いガイドバーがとろく感じてしまうようです。

    切削スピードも短い方が上がるはずです。
    摩擦抵抗が少ないので、私など現場で作業しない人間には違いが分からないかもしれませんが(笑)

    ハスクバーナの大型チェンソーのデータですが20インチと36インチで30%強出力損失するようです。

    もし、抵抗がまったくないのであれば、長さでソーチェンスピードは変わらないと思います。

    抵抗があるからといって、ユルユルにソーチェンをすると今度はソーチェンが暴れてロスが発生するそうです。

    排気量が小さくなると、ガイドバーの長さは影響力が大きくなると思います。

    参考までに
    http://chainsawhonpo.blog.fc2.com/blog-entry-1174.html

    凄かったです。(笑)
    • 2018-02-23 18:14
    • チェンソーヤ
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    [C1448]

    ・標準仕様のソーチェーンの重量がチェーンスピードを相殺している場合
    →ガイドバーを短くするとチェーンスピードは上がる

    ・エンジンのパワーが余っている場合に、ソーチェーン本機スプロケット(ドライブスプロケット)の歯数を増やす=大径化
    →ソーチェンスピードは上がる。粘りは落ちる(はず)。大径化する前に既に限界性能まで使い切っている場合は逆にソーチェーンスピードは落ちる(自転車の一番重いギアを踏み切れない状態)。


    • 2018-02-23 14:43
    • チェンソーさん
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    [C1447] 度々すみません

    ずっと勘違いをしていました。
    ガイドバーを短くすると(ソーチェンのコマ数が少なくなると)
    チェンスピードが上がるかと思っていました。
    今まで記事にもそうやって書いてきてしまいました。
    ガイドバーが長くても短くても
    チェンスピードは「変わらない」という事でよろしいでしょうか?

    私がガイドバーを短くして、
    スピード感パワー感が上がってるように
    感じていたのは、ソーチェンの抵抗だけの問題だということ?
    わからなくなってしまいました。

    チェンスピードと切削スピードは
    全く違うもので、
    私はガイドバーを短くして、切削スピードが上がった
    と表現すれば、情報として間違っていなかったのでしょうか?

    情報発信者としての責任を感じています。
    ぜひ北九チェンソーさんの教えを頂きたいです。

    返信を待って、一から勉強し直します。
    お仕事中に何度もすみません。
    • 2018-02-23 13:42
    • ご~まるcc
    • URL
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    [C1446] Re: いや

    こんにちは
    スミマセン、ブログ記事中に誤字があったかもしれません。
    チェンスピードを上げるには、スプロケットの数を増やせばソーチェンスピードはあげられるかと思います。

    各社のモーターほぼ同じ回転数ですが、パワーがどれくらいなのかわかりません。
    スプロケットの歯数やソーチェンのタイプで切れ味を確保している?

    エンジンでも同じ排気量でパワーが違うと思います。
    モーターでも同じ消費電力でパワーが違うと思います。

    エンジンだと現場にて燃料が手に入れやすいので、パワーを求めるエンジンを開発するという目的を立てやすいかと
    モーターはバッテリーなので、やみくもにパワーを求めるとエネルギー不足になる。

    作業内容によって、いい塩梅というのが重要になってくるかもしれません。

    私たち販売店もただ売るだけではなく、いろいろな使用者の方の意見を聞きそれをメーカーへ知らせ、その情報をうまく取り入れた商品がヒットするのかもしれません。

    小型チェンソーと言ってもエンジン式よりも種類が増えるかもしれませんね。

    モーターとバッテリーにブレイクスルーがあり、オールマイティなものができると簡単ですが(笑)

    ご~まるccさんの情報発信は、業界にとっても貴重な情報源になっていると思います。
    これからもよろしくお願いします。
    • 2018-02-23 11:51
    • チェンソーヤ
    • URL
    • 編集

    [C1445] いや

    マキタのバッテリーチェンソー使いには
    貴重なショップになる事は間違いないです。
    販売1台とは現実は厳しいというほかないですが、これからです。
    良い意味で、既存のユーザーとは違う
    ハイアマユーザー、別業種のユーザーを北九チェンソーさんに
    誘導できたらと思います。

    バイクを散々やってきていたので、
    スピードとトルクの関係をわかったつもりでいましたが、
    よく考えてみるとスプロケを変えない限り
    ソーチェンスピードが上がっても
    トルクは変わらないんですね。
    モーターのおいしいトルクピークに回転スピードを合わせる事は
    できるかもしれませんが。
    今自分が感じてるのはそこなのかな。
    ちょっと難しくてわけがわからないですが、
    北九チェンソーさんのセットで
    今までの不満はすべて解決しました。

    204DZのレポ楽しみにしています

    • 2018-02-23 09:59
    • ご~まるcc
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