数か月前のことなのです。
機械の性能アップはエンジンやモーターのパワーアップを考えてしまいがちですが、それだけでは無いということを改めて思いました。

小型軽量のハンディタイプのヘッジトリマーです。
このサイズのバッテリーヘッジトリマーのブレード回転数(毎分2000回転カタログ値)はトップクラスだと思います。
実際私が使用してもなかなかよく切れると思いました。
しかし、若干切残しがあるのが玉に瑕でした。
軽くてコンパクトなので 造園屋さんが脚立に登り作業するのにちょうどいいということで、発売当初は10台くらいすぐに売れました。
ただ、歯の形状が切れ味を落としているということで、造園屋さんは使えないということでした。
ブレードの回転数だけをみると十分プロの方でも使用できると思うのですが・・・
違うケースなのですが、もう少しブレードが長くて片手でも使えるバッテリーヘッジトリマーはないかということで、あるメーカーのバッテリーヘッジトリマーを勧めました。
ホームセンターでも手に入る機械で、そのお客さんは以前そのメーカーの色違いを使用したことがあり、あまり評価が良くありませんでした。
しかし、軽量で片手でも持てる物はほかにないし・・・
国産ブレードになってますよということで購入していただきました。
結構きれいに切れるということでした。

エンジンであろうが、モーターであろうが、切るところは刃物です。
いくらいい動力を持っていても刃物部分が悪ければ使い物にならないということでしょう。
今まで中国製のブレードだとダメで、国産の高級刃にして評価が上がったということでしょう。
最初に紹介したヘッジトリマーのブレードは安全性を重視したものです。
体に当てても切れる事は非常に少ないです。
刃の奥まで肉が入り込めば切れますが、入り込まなければ切れません。
安全性を重視したので、切れ味が落ちてしまうのは仕方がないのかもしれません。


これも安全性を重視しているブレードです。


青い矢印がカーブしているのは、入り込んだ草や枝が逃げないようにするためだそうです。
ブレードの材質は非常によく、耐久性が高いのですが、どうしても切れ味が落ちるようです。
ブレードにも刃がついているのが片側だけなのも切れ味に影響しているかもしれません。

これは、プロ仕様のブレードです。
ブレード回転数も毎分5000回転を超えていますし、耐久性切れ味も一番かと思います。
2面研磨なのですが、全く問題ないかと思います。3面研磨は太めの枝などを無理やり切るときにはいいようですが、耐久性や切れ味の期間が短くなってしまいます。
ブレードも厚めですが、回転数は速く耐久性もあるので、プロ使用のヘッジトリマーとしてはいいかと思います。
さて、新品でもブレードの良し悪しで機械の性能が大きく変わります。
安全性と切れ味を両立させるのは難しいと思います。
しかし、解決方法があります。
ブレードを安全性重視用、プロ用と2種類用意することです。
一般向けの安全性重視の機械でも、ブレードを変更するだけでプロ用になります。
一番最初に紹介した。
一般女性対象のヘッジトリマーでもブレードを変更すれば、プロでも使用できるようになります。
特に本体の性能が毎分2000回転と能力が高いので十分いけると思います。
メーカーとしては軽量コンパクトで、一般向けに開発した商品なので、プロが使用することは考えていないかもしれません。
しかし、刃物系の道具は最終的には、刃物部分がミソだということなんですね。
刃物系機械の性能アップは刃物を高級にするという方法もあると思います。
しかし、これは難しい一面もあるかと思います。
刃物部分は一番の消耗部品だからです。(笑)
高級刃を採用したとしてもメンテナンスがいまいちならいまいちの機械に成り下がります。
ホームセンターでも売られている機械ですが、当店では新品機械販売するときは、あることをして販売しています。
これは、お客さんからのクレームと注文があったからです。
当店みたいな、吹けば飛ぶようなお小さいお店は、同じ商品でも違うことをしていかなければ・・・そこに存在価値というか付加価値を~(笑)
ヘッジトリマーのブレードもチェンソー並みにいろいろなものが選べるようになるといいのですが・・・(笑)
プロの方にとっては、作業内容に合わせてブレードを選択できるとなると、面白いと感じてくれるかもしれません。
マニアックすぎてメーカーとしては儲けにならないからダメかな。(笑)
それと、販売店に知識が必要になり、ネットショップやホームセンターで売りにくくなるので、難しいですね。
それではまた。
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