前回のつづき。
ネット通販で機械を販売するときは、出来るだけ初期不良が起こらないように試運転点検を行うようにしています。
特に今まで点検していて、おかしい所があった場所は必ずチェックします。
メーカーの方でもそういう事例が上がっていると思うので、点検していても少しずつ大丈夫になってきていると思います。
しかし、それでも調子が悪いということが起こります。
機械物の宿命といっていいかもしれません。
壊れない機械を作ることができるなら、億万長者になれるでしょう。(笑)
笑い事ではありません。
調子が悪い機械の当事者にとっては笑い事ではないと思います。
先日、別々のお客さんから電話がありました。
両方のお客さんは同じ機械を当ネットショップから購入していました。
電話でのやり取りで、調整だけで済みそうだったので、その方法を伝え調整してもらったところ、事なきを得ました。
たぶん大丈夫だと思います。一安心でした。
もう一件の方は、電話だけのやり取りでは判断が付きかねました。
現物を見なければ、何所が原因かよくわからないという状況です。
取りあえずはお客さん自身で、点検できるところを伝えました。
点検後その場所には問題なさそうでした。
当店へ機械を送ってもらおうとおもっていたのですが、近隣の機械屋さんに尋ねたところ修理してくれるのでそこに持っていくということでした。
電話での応対だけで、数か所点検個所の目星をつけていたのですが、お客さん自体にそれをやってもらうには少々難しくまた判断も難しいかなと思いました。
自分でやらないとよくわからないということもあります。
スターターロープを数回引いただけで故障個所が分かることもあります。
ただ、これは自分自身で引かないとわからないのです。
近隣で機械を持ってきてもらえば、・・・当店で対応できたと思うのですが、他の販売店へ修理に行くことになりました。
ネット通販は、アフターサービスが難しいと感じるケースです。
(対応してくれた販売店さんに感謝します)
電話やメールだけでも問題が解決することもありますが、ほんのわずかだと思います。
当ネットショップ、結局はアフターサービスを投げ出しているのと変わりはないのかもしれません。
なにかうまい方法があればいいのですが・・・
ホントにドラえもんのどこでもドアがあれば解決するのですけれど・・・(笑)
今の日本は宅配システムが充実しているので、送ってもらえばいいじゃないかと思うかもしれません。
私自身も最初はそう思っていました。
近くに修理屋さんがない場合は送るしかないと思います。
しかし、実情はどうかというと・・・
当店はオオマチキハン時代から8年ほどネット通販をやってきています。
送られてきた修理今までで何台あるか。
20台前後だと思います。(チェンソー)
8年間、ネット通販で販売した機械の数パーセントの修理です。
刈払機は1~2台くらいしか修理していないと思います。
それ以外は、他の販売店で修理しているか。スキルのある方はご自身で修理しているのでしょう。
この割合は、修理をしない売りっぱなしのお店と言われても仕方がないかもしれません。
実店舗になるとこの割合が逆転します。
アフターサービスはうまく機能していると思います。
※ネット通販をやっているお店でアフターサービスの割合が実店舗の販売と同じくらいというところは皆無だと思います。
ほとんどのところが当店と変わりない割合だと思います。
ネット通販は修理もできるスキルの高いエンドユーザーさんには、いいのかもしれませんが・・・。
やはり宅配便を使用してやり取りする方法が一番かもしれません。
送料と時間がかかるかもしれませんが、致し方ないかと思います。
ほとんどの販売店がおそらく、自店購入商品と他店購入商品の修理工賃体系に違いを持たせていると思います。
(あるメーカーの代理店会議の際に、他の販売店さん複数の方に尋ねました。ほぼすべてといっていい割合で差別化していました。正直少し驚きました。)
※送料分くらい工賃高めになるかもしれません。
この流れは仕方ないと思います。
エンドユーザーの方にすれば、嫌な流れかもしれません。
しかし、販売店にとっては死活問題といえるでしょう。
ホームセンターが安く販売できるのは、大量仕入れ大量販売ができるからだと思います。
ネット通販が安く販売できるのは、アフターサービスにコストがかからないからだと思います。(先行投資も必要ない店舗無でもOK)
当店はネット通販も行っています。
正直に言います。(以前も言いましたが(笑))
ほぼ、売りっぱなしです。
ネット通販のアフターサービスゼロとは言いませんが、実店舗のアフターサービスと比較すると限りなくゼロに近いです。
当店のエンドユーザーさんから電話やメールでの問い合わせはありますが、修理はほとんどありません。
機械を販売するうえで一番コストがかかるところは、修理などに対応する設備を整えることかと思います。
機械を100台売る(ネット)コストと100台修理するコスト。
1か月100台修理する場合、修理専任の人間は最低でも一人は必要です。
修理スペース、修理道具、技術講習会等コストは修理の方がはるかにかかると思います。
そして利益は、販売と比較すると低いと思います。
農機具屋さんの事情を少し説明したいと思います。
小型農機具の修理だけで商売しているところは、ほとんどないと思います。
また、修理だけでやっていくのは、かなり大変だと思います。
ほとんどの販売店が機械の販売と修理で商売をしています。
販売があるから修理もできるという感じです。
(販売の利益で修理設備等を賄っている)
修理がなくて販売だけだったら、修理に掛けるコストが必要なくなります。
ネット通販だと店舗も在庫も少なくて済みます。
販売価格を安くすることができるのです。
卸販売というものもあります。
他の販売店さんや森林組合さんに商品を卸すということです。
一般の小売販売より安いです。
何故かアフターサービス、修理が少ないので手間がかからないのです。
小型農機具はチェンソーは、一番高いものでも30万円位です。
安いもので3万円位です。
1台の単価、平均を取れば5万円から10円位になるかと思います。(もっと安いかも)
5万円の機械の修理代金5万円は取れません。
100万200万の機械の場合修理代5万円安いと思います。
修理する人間の拘束時間が同じであっても、小型農機具の場合は修理代金が取りにくい状況です。
ネット通販の価格と近隣の実店舗の販売価格が違う。
ネット通販が安いことがほとんどだと思います。
実店舗が企業努力をしていないから高く売っていると思うかもしれません。
私は決してそうではないと思います。
機械商品、とりわけチェンソーなどの小型農機具はその性格上どうしても壊れやすいと思います。
ユーザーさんの為に修理などのバックアップをしっかりする方向で企業努力していると思います。
修理などの設備投資ができるのも機械を購入してくれたお客さんがいるからです。
販売店側の立場とすれば、やはり購入してくれたお客さんを大事にしたい優遇したいということになると思います。
かなり長く回りくどくなったかもしれませんが、よそで購入した機械の修理工賃が若干高めになったとしても仕方がないと思います。
本当に小型農機具を販売している小規模ショップの人の中には自分の代で店をたたむという方が多いかと思います。
後継者不足というより、やっていけないということだからです。
少し暗くなったかな~
でも、私は修理を売りにして頑張っていくつもりです。
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2014-11-28
ネットショップについて
私もこの考え方に、賛成です。
最終的には、エンドユーザーさんがどの販売方法を選ぶか、どのメンテナンス方法を選ぶかを決めればいいと思っています。
実はまだ続きを書こうと思っています。
修理サービスについてもう少し追加します。