ソーチェンのタイストラップについて少し書いてみたいと思います。
最近のソーチェンはタイストラップの形状にいろいろと工夫を凝らしています。
チェンオイルの吐出量を少なくできるようにするためだと思われます。
それらの工夫については今回は割愛させていただきます。
メーカーのサイトで調べることもできますのでそちらを参照してみてください。
ここではカシメに使うタイストラップについてです。
昔は、カシメ用のタイストラップはソーチェンの種類に合わせるだけでよかったです。
カシメ用のタイストラップには、リベット付のものとリベットがないものとがあります。
リベットをドライブリンクに通してカシメてガイドバーの長さに合わせたソーチェンを作ります。
ほとんどの販売店ではソーチェンをリール(巻)で購入し自店で長さに合わせソーチェンを切りカシメて繋ぎます。
そうしなければ、数多いガイドバーの種類には対応できません。
ただ、最近のタイストラップは向きがあります。

左右対称ではありません。
どちらかが低くなっています。
これは、衝撃を吸収するためのものですが、タイストラップ自体にはあまり関係ないと私は思っています。
(後ほど)

リベット付のものには裏表があるのは当たり前ですが、リベットなしの方にも裏表があります。
タイストラップの表側は角が面取りされています。

タイストラップによっては上写真のように、低い所が逆になってしまいます。
当店ではタイストラップに裏表がある場合は、そちらを基準にしています。

タイストラップの裏表を合わせるとこのようになるケースがあります。
タイストラップを製造する時に、最初はすべてリベットなしのものです。
そしてそれにリベットを取付けています。
リールチェンに付属しているリベット付タイストラップは、たぶんほぼ同じ向きです。(ソーチェンの種類が同じであれば)
リベットなしのタイストラップにはそれぞれ向きがあるものもありますが、最近はこちらも同じ向きのものが多くなってきた気がします。
よくわかりませんが・・・
メーカーによっては下記写真のように

タイストラップの組み合わせで向きが合うようにしているものもあります。
ただ、この場合はカッターを使用してソーチェンをつなぐときに注意が必要です。
当店ではカッターでソーチェンをつなぐことはまずしないので、問題はないです。

上写真はリベットなしタイストラップに裏表がないようにしています。
(裏も表も面取りしています。若干違いはありますが)
このソーチェンに関しては向きを基準につないでいます。
面倒でないのは、下の写真のような

左右対称のタイストラップです。
これで全く問題ないと思います。
裏表だけを基準にして繋げばいいです。
ただ、タイストラップの製造という面では種類が増えるのでコストがかかるかと思います。
メーカーとしては、大変になるかもしれません。
カシメるためだけのタイストラップはたとえ向きがあるものでもソーチェンの向きと逆向きにつけても何ら問題はありません。
ソーチェンを作る人が、タイストラップの裏表の方を気にしていれば、逆向きになることもあります。
タイストラップの向きを気にしていれば、裏表が逆になることもあります。
私自身はタイストラップの裏表を気にしています。
タイストラップに向きがない時代からソーチェンをつないでいるので、その方が気分がいいからです。
では、なぜ繋ぐためだけのタイストラップには、向きが重要でないのかを少し説明していきます。
その前にこちら動画をご覧ください。
1:20~1:40位のところをよく見てください。
ソーチェンのカッターが木にぶつかったときに後ろ側が沈み込んで衝撃を吸収しています。
これで切削時のチェンソーの振動を低減しています。
タイストラップだけのところは、木にぶつかるわけではないので後ろ側が沈み込むことはありません。
ぶつかるわけではないので当たり前ですが。
カッター部分に使うリベット付タイストラップは、向きを合わせなければなりません。
ただ、メーカーさんによると一つ位向きが逆でも大勢に影響はほとんどないそうです。
すべてがそろって効果があるようです。(小さいことが多く集まって効果を感じられるのでしょう)
まあ、カッター部分を使用して繋ぐことがなければ、関係ないことですが。
ソーチェンをつないでいるタイストラップの向きが逆であっても心配しなくても大丈夫です。
作る人が裏表の方を基準にしていると思います。
それではまた。
タイストラップの前後が互い違いだったり、逆向きだったりすることが、全く影響がないとは言えないかもしれません。
私もそう思っていました。
スチールのソーチェン工場に行く機会があり、そのことを訪ねてみたのですが、問題ないとの回答でした。
1つくらい逆向きであっても振動に影響しないし、強度的に問題ないとのことでした。
それよりも適正なチェンテンションの方を注意することですと言われました。
(ガイドバーの摩耗、ソーチェンの摩耗のこともいっていました)
切れたソーチェンも見てきましたが、カシメたタイストラップが壊れたのは1回ほどです。
(気が付いていないだけかもしれませんが(笑))
当店でもソーチェンを切ってつないで販売していますが、向きが合せられるものは、必ず合わせるようにしています。
タイストラップが裏表使えるものなどは、進行方向で合わせています。
ただ、ソーチェンによってはタイストラップの裏表に違いがあり、平面が出ていないものもあります。
そのような時は、向きではなく裏表の方で合わせています。
確かに気分的にはしっくりしないのですが、メーカーさんの見解もあるし当店でもそのようになるケースは非常に少ないので大丈夫だとは思っています。
繋ぎ専用のタイストラップにしてくれるのがいいのかもしれません。
話は変わりますが、スチールのあるソーチェンのタイストラップが変更になっていたと思います。
だんさん、コメントありがとうございました。
これからもよろしくお願いします。