作業内容に合わせた機械を選択しなければ、いくらいい機械でもすぐ壊れてしまいます。
今回はナイロンカッターの使用です。
ナイロンカッターはすべての排気量の刈払機に取り付け可能ですし、使用することもできます。
排気量20ccの小さい刈払機でも使用することはできます。

ただ、作業環境を考えなければすぐに刈払機の方が壊れてしまいます。
一般家庭の庭で草も小さく柔らかいものであれば排気量20ccの刈払機でも大丈夫でしょう。
(草の量、庭の広さには大きく影響されます)
当店では、プロの業者さんや農家さんなどが多いので、ナイロンカッターを使用するには最低でも排気量25cc以上と説明します。
本当は、排気量30cc以上でないと厳しいかなと思っています。(プロの方の場合)
プロの方で、常にナイロンカッター、一日中使用、連日というなら排気量40cc前後をお勧めしています。

写真下のホンダ4サイクル排気量25ccクラスの刈払機が壊れてしまいました。
1年半ほどの使用で、ナイロンカッタを常用していたそうです。
プロの方ではありませんでした。
ホンダの刈払機ホームセンターで購入したそうです。
パワーは排気量26ccクラスありますし、ナイロンカッターを使用するならこれくらいでいいだろうという判断だったと思います。
排気量25ccクラス以下の刈払機を勧めなかっただけでも良かったかもしれません。
ただ、お客さんが言うには販売する人も良くわかっていなかったと言っていました。
お客さんと作業内容、作業環境をよく話をしていたら、もっと大きい刈払機の方が良かったと判断できたはずです。
プロの方であれば、刈払機の能力と作業内容を理解していると思うので、適切な選択をすることができると思います。
(すべての方がそうだとは言いませんが)
ですから初心者の方や草刈り作業に詳しくない方ほど、本来はプロショップ専門店の方が良いのかもしれません。
当店では、初めてのお客さんが来たらまずどんな作業をするのか聞きます。
いろいろと話をして、お勧めの機械を数機種ピックアップします。
そしてお客さんの条件等を踏まえて機種を絞り込んでいきます。
最終的にはお客さんに判断してもらいます。
(たまにですが、こちらで決めさせてもらうこともあります)
専門店は大排気量刈払機も最少刈払機も販売していて、プロの業者さんに過酷に使用してもらっています。
そして修理も自前でしていますので、どういう状況かわかりますし、何より修理に持ち込んできてくださるお客さんと話ができるので、その貴重なデーターがたくさんあります。
(お客さんと話せるというのは、重要です)
ですからおおよそになりますが、これくらいの作業にはこれくらいの能力の刈払機が良いという判断ができます。
今回のお客さんは、よくよく話を聞いてみるとかなり広い所をナイロンカッタで草刈りしていたようです。
プロの方ではありませんが、作業内容からすると大型プロ機でないと持たないかと思いました。
写真の刈払機を販売しようとしましたが、急遽変更し別の刈払機になりました。
私自身は変更したことでよかたっと思っています。
いろいろな状況を考えなければならないと今回は勉強しました。
作業内容だけでなく条件は各人によっていろいろ変わるということです。
当店がさも完璧に各お客さんに合った刈払機を販売しているように書いていますが、実際は失敗しているケースもあります。
例を上げると法面作業、草が多い、チップソーを使うというお客さんでした。
排気量26ccクラスのループハンドル、ジュラルミンロングパイプ仕様の刈払機を勧めました。
質量、パワー、操作性、法面で作業するにはバランスの良い刈払機だと私自身は判断していました。
しかし、後日お客さんからの感想を聞いて、反省しました。
確かに軽くて長くて使いやすいけれど、パワーがないということでした。
お客さんが以前使用していた刈払機は排気量30ccオーバーの大型機だったのです。
もう少しお客さんとコミュニケーションを取って、お客さんがどの部分を一番重要視しているか考えるべきでした。
法面ということで使いやすさを私は重視したのですが、・・・これは反省しなければなりませんでした。
すべてのお客さんにベストマッチの機械を紹介することは、非常に難しいと思います。
プロの業者さんに対しても新しい機械が出てきたり、機械が改良されたりしているので、その中で何が一番いいのかというのを考えていかなければなりません。
勉強あるのみです。(笑)
ホンダの刈払機に詳しくないので良くわからないのですが、パワー的にはそんな大差ないのではないかと思っています。
(ただ、同じ排気量であれば2ストロークの方がパワーがあると私は認識しています。)
この機種がプロ機なのかどうかは分かりません。
今回の作業内容では、排気量30ccでもギリギリというところかもしれません。
クラッチシューは、排気量40ccクラスの刈払機でもナイロンカッターを使用すると持ちません。
ナイロンカッターを常用できる耐久性を備えているクラッチシュー搭載刈払機はスチール刈払機だけかと思います。
(プロの業者さん用)
以前から思っているのですが、刈払機の4ストロークエンジンでガソリンとオイルを別々に給油するタイプは、故障が多くなるかもしれません。
いい加減なメンテナンスは厳禁だと思います。(まあ、どんな機械もいい加減なメンテナンスは行けませんが)
4ストロークエンジンは音も静かで、排気ガスもきれい、燃費もいいのですが、不特定多数の方が使用する造園会社さんには向かないかもしれません。
(これはあくまでも私の考え想像によるものです)
それではまた。