
ハスクバーナ339XPチェンソーの評価が上がってきたようです。
いままで当店では35ccクラスのチェンソーというと、スチールのMS200がほとんどでした。

スチールMS200チェンソー
なぜ、当店でハスクバーナ339XPチェンソーが売れていなかったかというと、細かい不具合があったからです。
エンジン自体の出来やパワーは申し分なかったのですが・・・
それともう一つ当店であまり勧めていなかったということがあります。
なぜ勧めていなかったか。
それをこれから書いてみたいと思います。
今をさかのぼる事9年前の1997年、満を持してハスクバーナから初の軽量プロ用トップハンドソー、ハスキー335XPTが発売されました。

その頃すでにスチールからMS200Tというプロ用トップハンドソーが出ていて、当店では結構売れていました。

そのMS200Tに真っ向から対向するチェンソーでした。
排気量、パワー、重量、慣性自動チェンブレーキも標準装備と同等の性能でした。
そして、335XPTの方が標準小売価格で1万円ほど、実売価格で5000円程安かったと思います。
その当時は、当店に置いてはハスクバーナの242チェンソーが売れていて、お客さんもハスクバーナファンが多かったので、ハスキー335XPTもハスクファンを中心に一気に広がり、また実売価格も5000円ほど安かったので、これも売れる要因の一つとなり、結構新発売時期から売れていました。
この新発売の時期に売れたのが、あとから大変なことになるとはそのときは少しも思いませんでした。
少しずつ、電話が入ってきました。
チェンオイルが出ない。オイル調整ネジが抜けた。
しばらくすると、怒濤のようにチェンオイルが出ないという電話が入ってきました。
一ヶ月もしないうちに販売したすべてのチェンソーのチェンオイルが出なくなったと言っていいでしょう。
修理に駆け回りました。
オイルポンプがクランクケースと一体型になっているので、修理がものすごくしにくかったのです。
エルボーが外れていたので、それを交換するにはほぼ全分解に近いほどばらさなければなりませんでした。
対策部品は遅れ、最初の対策部品でもダメだったり、とにかく大変な目に遭いました。
お客さんにも怒られ、飛び回ったことを覚えています。
オイルポンプの対策が終わると今度は、また別のところが悪くなったりしてきました。
そのころは、当店ではもうハスキー335XPTおすすめしていませんでした。
しかし、ハスクバーナファンの方たちはそれでも335XPTを購入する人もいました。(熱烈なファンでした)
あまり良くないですよと、売る方がいうのにそれでも買うのです。
私はスチールを勧めるのですが、ハスクファンのお客さんは、一度自分で使ってみるといって購入していました。
しかししばらくすると、ハスクバーナファンの方たちの中でも、40ccクラスはハスクバーナがいいけれど、35ccクラスはスチールの方がいいという空気というか雰囲気になってきました。
それから当店では35ccクラスはスチールMS200Tチェンソーがほぼ100%のシェアになりました。
ハスキー335XPTではお客さんに相当迷惑を掛けてしまいました。
当店もクレーム処理でてんてこ舞いになり、大変でした。
ハスクバーナ自体もイメージダウンしたと思います。
スチールはこのときハスクバーナファンの方にもずいぶん認められたというか、なかなかいいチェンソーだという評価を受け、大型チェンソーの評価もあげたと思います。
ハスクバーナは今回の件でずいぶんダメージを受け、これが後々他の新機種にまで悪い影響を与えていくようになりました。
続く
★この物語は、オオマチキハン内のお客さんの話なので、すべてのお店でこういう状況だったというわけではありません。
ご了承ください。
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