先日、026の修理がありました。
私が担当した修理ではなかったのですが、今まで無かった初めての経験でしたので紹介します。
026自体は、古い機械ですが程度はとても良くあまり使用していないようでした。
お客さん曰く5年ほど前に購入したということでした。

最近購入したかのようなチェンソーでした。
エンジンは掛かりますが、エンジン回転が定まらずエンジンがストップするというような症状でした。
エンジンの調子からして燃料があまり供給されていない、若干エアをかんでいるようでした。
簡単に修理できると思っていました。
キャブレターの調整ネジを点検してみるとH側が半回転しか開いていませんでした。
お客さんは、さわったことがないと入っていたので、販売した店が適当に調整した可能性もあります。
ひょっとしたら、軽度の焼き付きを起こして、エンジンの調子が悪いかもしれないと思いマフラーを外してピストンをのぞいてみても全くどうもなっていませんでした。
ここまでは、私も隣で見ていたのですが、ここから先は他の仕事があり出かけていました。
そこからオイルシール、マニホールド、キャブレター、燃料ホース等じっくり点検していったらしいのですが、どこのパーツもまだ全然傷んでいなかったそうです。
ばらしては試運転を繰り返したそうですが、原因がなかなか分からなかったそうです。
そして、燃料ホースをキャブレターに取り付けようとしたとき、プラスティックのニップル(エルボ)が少し動いたそうです。
ここはまず動くような事はないので、あれっと思ったそうです。
引っ張ってみるととれてしまい、ニップルをよく見てみると縦に亀裂が入っていました。


この亀裂から空気が入り、燃料の吸い上げを阻害していたのでしょう。
この部品を交換すると簡単にエンジンの調子は元に戻りました。
この部品はパーツリストを見ても、部品として販売はなく、本来はキャブレター全交換となるところでしたが、当店の古いキャブレターの中から程度のいいニップルを選び取り外して取り付けました。
(新品同様のニップルです)
キャブレターの交換になると部品代だけで15000円弱しますので工賃その他含むと20000円を超えてしまいます。
今回の修理はニップルがあったので、事なきを得ました。
しかし、今回のようなことは初めてでした。
また、パーツリストにも部品の設定がないくらいの物ですから、たぶん悪くなるということがほとんど無いと言っていいのかもしれません。
今回は運良く発見できましたが、わたしが修理を担当していたら、発見できたかどうか分かりません。
本当にこんな所しかも内側が割れているとか、気づかないと思います。
修理を担当した者もかなりの時間を掛けたようです。
しかし、症状から原因を推察できてもどこにその破損箇所があるか、なまじ経験があると、逆に見つけられないこともあるのではないでしょうか・・・。
今回のことで、すべて疑え、すべて点検ということを勉強させられました。
いやー、プラスティックですから割れることはあるのが当たり前ですが、今までこんな事がなかったので、気づかない可能性が高かったと思います。
修理は経験もすごく大事ですが、経験に頼りすぎ思いこんでもいけない物だと改めて考えさせられました。
ではまた
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