先月、ハスクバーナ36チェンソーの修理が入ってきました。
もうかれこれ、製造終了から10年以上立っていると思います。
当店ではこのクラスのチェンソーは当時ほとんど販売実績がありませんでした。
ハスクバーナの売れ筋は40ccクラスばかりで、プロの方の使用するチェンソーも40cc以上の物ばかりでした。
36修理に入ってきたとき、正直やりたくないと思いました。
カジュアルチェンソーですし、かなり古いのであちこちにがたがきているのではないかと思ったのです。
あまり使っていないと言うことでしたが、大変な修理になるかもしれないと思いつつ引き受けました。
症状は、エンジンが掛からず、燃料がキャブレターまであがってきていないので、何処かで燃料ホースが切れているか破損しているのだろうと思いました。
とりあえず、電気系、ピストンシリンダーに不具合がないか確かめるために、エアフィルターを外しエンジンないにスポイト状の物で、ガソリンを直接入れます。
そして、エンジン始動させます。
エンジンが掛かり、しばらくしてからストップしました。
直接流し込んだガソリンが無くなって、エンジンがストップしたようです。
ということは、電機系、ピストンシリンダーには深刻な問題はないということです。(絶対そうだとはいえませんが・・・)
とりあえず、燃料系が悪いということが分かりましたので、そこを点検していきます。
案の定燃料ホースが変質して、途中で破損していました。
ハスクバーナ36の燃料ホースは変わっていて、医療の点滴のチューブみたいな物です。(細くて透明なビニールホース)
燃料ホースと燃料フィルターを交換してみます。

36の燃料ホースを交換するときは、素直にキャブレターまで外した方が作業がやりやすく、その方が早く終わると思います。
キャブレターを外し、青い矢印の所に防振ゴムがあるのでそれのネジを外します。
それを外すことによって、本体と燃料タンクの隙間を大きく広げることが出来ます。

本体側の赤い矢印の穴から、タンク側青い矢印に燃料ホースが通っています。
タンク側の青い矢印穴に先に燃料ホースを通していきます。
燃料タンクの穴は小さく、ただ燃料ホースを通そうとしても、まず出来ないと思います。(出来る人もいるかもしれませんが、私には無理です)

燃料ホースはこのようになっています。
(部品としては、本来はこの倍の長さで、送られてきます。)

この状態ではまず燃料タンクの穴には、差し込むことは出来ないと思います。

挟みで、ホースを斜めに切ります。
242や346などのゴムのホースならば、この細工をするだけで取り付けることは出来ますが、36のホースはこれだけでは差し込むことはまだまだ大変です。

そこで写真のように5cmほどの長さのセロハンテープを貼り付けます。

そして、そのセロハンテープをねじってこよりを作ります。
このようにしておくと燃料タンクの穴に通すのが楽になります。
個よりの部分を通し、タンク内側からラジオペンチでそのこよりを引っ張ります。
そのときホースが通りつらければ、シリコンオイルスプレー等を吹きかけると通りやすくなると思います。
斜めに切ったホースを今度は真っ直ぐに切り直し、燃料フィルターを取り付けてください。
キャブレターを取り付ける前に燃料ホースの取り回しに注意し、ホースを挟んだり、折れ曲がったりしないようにしながら、キャブレターを取り付けてください。
今回の修理では、燃料ホース、燃料フィルターを交換するだけで直りました。
設計が古いので、ホース交換するのにかなりばらさないといけないのが難点です。
今回試し切りはしませんでしたが、エンジンの吹けあがりも良く、以外とビックリしました。
古くなってもいい音するなと思いました。
(パワーがあるかどうかは分かりませんが)
それではまた
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36の燃料ホースはまだ部品としてメーカーに取扱があると思います。
ただ、私が注文したときは本国からの取り寄せでした。
日本のメーカーに常時在庫があるかどうかは注文してみなければ分かりません。
あと、キャブレターなども一度分解点検した方がいいかもしれません。(キャブレター内サビがあるとキャブ交換した方がいいので)
また、部品等ご入り用でしたら、こちらよりお問い合せいただければ取り寄せもしています。
http://www.omkihan.com/maintenance/syuri/buhinhanbai.html
それでは