今から約一年前、スチールBG85ブロワの修理をしました。
販売してから1ヶ月半くらいでキャブレター交換した修理でした。
これはスチールのBG85が悪いという修理ではなく、粗悪な燃料を使用した事による故障でした。
2~3回使用しただけでおかしくなったと連絡があり、修理を引き受けました。
寒い冬の時期だったので、ある程度なにが原因か見当は付いていました。

そして、やはり予想したとおり燃料に水が入っていました。
それもかなり大量に入っていました。
タンク内に残っていた燃料200ccほどありましたが、その約半分が水でした。
これだけの量の水が入っているということは、BG85の燃料タンク内で水分を吸ったというよりも、金属の携行缶に溜まっていた水を燃料と一緒に給油したという以外考えられませんでした。
寒い時期、梅雨の時期は長期間保管したガソリンは湿気を吸うので使用しないよう知らせてはいるのですが、きちんと点検してくれるところは分かってくれるのですが、無頓着なところは何度いっても理解してくれないのです。
長期間ガソリンを保管しなければならないときはキャップをしっかり締め、またエア抜きのキャップもしっかり締めとにかく外気との接触を断たなければなりません。
キャップをゆるめていて外気の出入りがあると、この時期はまず水が入っていると考えていいでしょう。
さてBG85の修理に話を戻しますが、燃料タンクを洗浄して水抜きし、パージャーポンプを付いてきれいな燃料をキャブレターに送り込めば何とかエンジンが掛かるかと思いましたが、ダメでした。
キャブレターに大量の水が入るとキャブレター分解して洗浄しなければ水を取り除くことは出来ません。
キャブレターを分解です。


スクリーンと燃料の通路に汚れた水と一緒に入ってきたゴミが詰まっていました。
短期間にこれだけ詰まるということはかなり汚れた燃料だったと考えられます。
今思うと良くエンジンが掛かったものだと思います。

キャブのこちら側にはたっぷりと水が入っていました。
矢印の液体は水です。
少し赤いのは錆を含んでいるからだと思います。
たぶん金属の携行缶は水が溜まりだしてかなりの時間がたっていると考えられます。
金属携行缶の内側はたぶんかなりさび付いていると思われます。

コンプレッサーで水を吹き飛ばしてみると、青い矢印部分は錆びていたり白いジェル状の物質が付いていました。
購入後1月半でここまでさび付くということは。BG85購入後すぐに粗悪な水入り燃料を給油し、そしてしばらくして使おうとしたらエンジンが掛からなかったということなのでしょう。
また錆が混ざった水なので、キャブレター内も錆が移りやすかったのではないでしょうか。
当店ではキャブレター内に水が入っていただけならば、洗浄して組み立てそのキャブレターを使いますが、キャブレター内が少しでも錆び付いていたら、キャブレター交換します。
上の写真赤い矢印の所は小さい穴でその先も細い管になっています。
その部分に錆の固まりや汚れが詰まっていた場合、キャブレターの調子は元に戻りません。
小さい穴の先には燃料調整のネジなどがありそこも錆びているかもしれません。
また最初は調子が良くても何処かに残っていた小さい錆の固まりがこの穴に詰まることも考えられます。
何回か錆びたキャブレターをきれいに洗浄、錆を落として組み立て取り付けたことがありましたが、数回不具合がありました。
仕事中に修理したばかりの機械がエンジン掛からないという自体になるとお客さんにはかなり迷惑を掛けることになります。
またお客さんからは部品交換してもいいから、使える状態にしてくれと言われたりします。(こういうときは本当に申し訳ない気持ちになります)
修理を安くあげてやることも大事ですが、しっかり使えるようにすることの方がもっと大事だと気づいたからです。
(そうはいっても腕が伴いませんが・・・)
キャブレターは水だけが入っている状態ならば洗浄(キャブクリーナー等で)するだけでも大丈夫だと思いますが、サビが出ていた場合は交換する方がいいかもしれません。(ケースバイケースですが)
燃料も注意してください。
冬を越した燃料、梅雨時期の燃料は湿気を吸い水が入っていると考えた方がいいでしょう。
長期間保管した際は、他の中が確認できる容器に移し替えて水の混入を確認した方がいいと思います。
故障の原因は粗悪な燃料を使用するというのは、かなりのパーセンテージを占めると思います。
これから草刈りのシーズンになりますが、古い燃料は使わずに新しい燃料を使うようにしましょう。
古い燃料は機械の洗浄やエアフィルターの洗浄に使うといいかと思います。
それでは
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