カリフォルニア州の排気ガス規制が一番厳しいようで、その第二次規制(2008年1月1日)を最初にクリアしたシステムです。
ちなみに2011年にもさらに厳しい規制がしかれます。

層状掃気というシステムで、排気ガスと一緒に排出される未燃焼ガスを激減させる技術です。



2ストロークエンジンはその構造上、燃焼ガスを排気する際に未燃焼ガスで押し出すかたちになります。
そのときに少なからず、未燃焼ガスも排気されてしまいます。
不完全燃焼のガスが大気中に放出されてしまいます。
それをふさぐために掃気ポートに空気のみ送り込み、燃焼ガスの排出を空気だけで押し出そうとするものです。
掃気ポートに空気の層を作ることから、層状掃気システムといわれているようです。
言葉にすると簡単そうですが、掃気ポートに空気の層を作るため、吸気ポートが2つ必要になります。
また、空気の吸入を制御するのにリードバルブ方式やピストンバルブ方式などがあります。
(ゼノアはピストンバルブ方式のようです)
リードバルブ方式の層状掃気システムを採用しているものは、スチールのエンジンカッターがあります。(スチールはピストンバルブ方式もあります)
どちらの方式にも長所短所があるようです。(後ほど説明します)
写真を見ても分かるように通常の2ストロークエンジンよりも仕組みは複雑になります。
仕組みが複雑になれば、重量が増えたり故障が多くなる可能性はあります。
しかし、将来的には環境を考えるならば必ず取り入れていかなければならない技術でしょう。(さらにいい技術が出てくる可能性もある)
それと、未燃焼ガスを出さないということは、単純に考えても燃費が良くなるのではないでしょうか。
ガソリンの価格もずいぶんと上がってきたので、この点だけは良かったと思います。
エンジンは高回転型のエンジンはきついと思います。
写真を見てもらうと分かると思いますが、ピストンが長くなります。
重量の大きくなり、高速で動かすことが困難になるでしょう。
ストロークも長くなると思いますので、トルク型のエンジンになるでしょう。
リードバルブ方式の層状掃気はピストン自体はあまり大きく変わりませんので、高回転型にできそうですが、リードバルブがネックとなり高回転型にできないようです。
エンジンカッターなど法令で1万回転以上あげられないので、問題はないのですけれど。
層状掃気システムのエンジンは排気量の大きいものから作られていくと思っていましたが、ゼノアは草刈り機29.5ccのエンジンにも搭載してきました。
実際に製品化していかないと海外では、販売できないので当たり前なのかもしれません。
日本でも大都市圏では、公共工事など排気ガスのきれいな機械を使用することを義務づけるかもしれません。(環境に配慮しなければならない場所)
それでは、また
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