チェンソーはいろいろなメーカー、種類など数多くありますが、ソーチェンを駆動させるスプロケット(クラッチドラム)は今現在2種類しかないと思います。(ほかの方式があるのかもしれませんが見たことがないので)
スパー式とリム式といわれるものがあります。

(左スパー式、右リム式)

小型軽量のチェンソーにはスパー式が多く取り入れられています。
大排気量チェンソーにはほとんどリム式が使用されています。
どちらがいいとは一概に言えませんが、スパー式はソーチェンの取り付けが比較的容易でリム式はリムの溝にソーチェンのドライブリンクを納めないといけないので若干注意が必要となります。
ただスプロケットは高速回転しているところでありソーチェンと接触しているので、かなり磨耗します。
スパー式は磨耗した場合スプロケットごとの交換になりますが、リム式はスプロケットはそのままでリムだけの交換で済みます。
(リム式でもスプロケット自体が磨耗してくるとスプロケットも交換しなければならない)

コストパフォーマンス的にはリム式がいいかと思います。
当店の山仕事林業従事者の方はリム式を選ぶ方がすごく多いです。
高齢化が進み小型軽量チェンソーを使用する方が増えましたが、先ほどもいいましたように小型軽量チェンソーはスパー式がほとんどです。
リム式はないのかとよく言われます。
リム式がないのでいくら軽量でパワーがあってもそのチェンソーを購入しない方もいます。
一年ほど前にハスクバーナの339XPチェンソーにリム式が出たときには購入してくれた方もいましたし、以前から所有していた方もスプロケットをリム式に交換する人がいました。
リム式がランニングコストが安いのでリム式がいいといっているわけではありません。
リム式はソーチェンが外れたときなどソーチェンをいためにくいといいます。
また外れた際にソーチェン自身が破断しにくいとも言います。

確かにスパー式は写真のように歯車なのでソーチェンが外れた際にこの歯車でソーチェンのドライブリンクを叩いてしまいます。
ソーチェンに大きなダメージを与えることになりドライブリンクが10コマ20コマ変形してしまいます。
このようになると再生するよりも新品のソーチェンに換えなければいけなくなります。

その点リム式はソーチェンが外れても歯車がなくソーチェンのドライブリンクもリムからはずれドライブリンクに与えるダメージが少ないようです。
ソーチェンに与えるダメージが少ないということはソーチェン自体がちぎれてしまうことも少なくなりますし、再生もしやすくなります。
これらのことは私がデータを取ったわけではなく現場で実際に長い間チェンソーを使用してきた方から聞いたことです。
ですから、わたしもどちらかというとリム式のスプロケットのほうが好きです。
チェンソーのラインナップにリム式がある場合はそれを勧めるようにしています。
(小型チェンソーでリム式は.325ピッチのものになります。)
40cc以下クラスのチェンソーでリム式のチェンソーがあるのはハスクバーナの339XPとゼノアの3701です。
そのほかにもあるかとは思いますが、私が今断言できるのはこの2機種くらいです。
それではまた。
スプロケットの磨耗については一年前位前から画像は用意していてブログのほうで書こうと思っていたのですが、忘れていました。
スプロケットの磨耗だけについては
http://blog.omkihan.shop-pro.jp/?eid=23410
こちらに書きましたが、チェックゲージの紹介はしていません。
リムについてですが、ハスクバーナもオレゴンの製品を使用しています。
リムの材質というか硬さもあまり硬くはしていないと思います。
リムの材質を硬くするとソーチェンのほうにガタがきやすくなるので、耐摩耗性の高いものは使えないのではないかと思っています。(私が思っているだけです)
リムは0.5mmほど段差がつくくらい磨耗したら速やかに交換するようになっています。
高速回転する部品ですからこまめに点検、交換する必要があるかと思います。
それではまた。