お久しぶりです。
いろいろと忙しく、更新が滞っていました。
先日、スチールの技術講習会(九州地区)がありました。
いつもは10名に満たない少ない人数なのですが、今回は十数社18名くらいの参加がありました。(正規販売店でも参加していないほうが多いと思いますが・・・)
今回メインは新発売MS211チェンソーの説明と分解組立でした。


写真をとろうと考えていたのですが、カメラの調子が悪く(バッテリー)撮影できませんでした。
ROWAというところで、キヤノンの互換性バッテリーを買ったのですが、日本製セルは販売終了で台湾セルのものを購入しました。
バッテリー充電できていないし、かなり長い時間充電器に取り付けていても数枚しか取れませんでした。
返品交換できるので交換しましたが、交換品で送ってきたものも少しは撮影できますが、やはり使えないレベルのものでした。
やはり純正品でなければダメなのかもしれません。
最低でも日本製のセル有名メーカーのセルを使用したバッテリーでないと使い物ならないでしょう。
そういう訳で携帯で写真をとりましたが、あまり解像度が良くないので数枚しかとりませんでした。
逆に写真をとらなかったので、集中して分解組立が行えたかと思います。

防振システムは当然スプリングを使用しています。
これによりかなり振動は押さえられると思います。
スチールのスプリング防振はハスクバーナより後発でしたが、後発がゆえにスプリング取り付け部が考えられていると思います。
壊れにくくなっていると思います。(MS192にも使用されている)
ハスクバーナもこの部分を参考にするといいかもしれません。

デコンプはついていませんがエルゴスタートでエンジン始動性はすごくいいと思います。
デコンプは層状掃気エンジンには構造上取り付けにくくなっています。排気量が大きければシリンダー上部に装備することができると思いますが、小排気量だと少々難しくなってくるだろうし、コストアップになるので必要ないかもしれません。

キャブレターを見て驚きました。層状掃気のキャブレターにしてはかなりコンパクトだと思ったからです。
実際普通のキャブレターのめたリングダイヤフラム側に層状掃気の空気取り入れシステムが取り付けてあるだけです。
スチールMS411やハスクバーナ575XPのキャブレターを見ていたので、それらと比べると小さいので驚いた次第です。
このキャブレターはザマキャブレターです。
昔はザマ-無いと陰口をたたかれていたようですが、近年はそんなに悪くはなかったのではないでしょうか。
40から50ccクラス以下のキャブレターはハスクバーナもスチールもザマキャブを使用しているくらいですし、小排気量キャブレターはザマの製品が多くなっきたのではないでしょうか。
また、ザマの会社を今回スチールが子会社化したので、資本的にも安定し環境対策キャブレターの開発に拍車がかかるのではないでしょうか。
子会社化されても今まで通り他チェンソーメーカーにもキャブレターは供給するようですが、スチールの戦略はチェンソーをトータルで開発できるようにすることなのでしょうか。
金属、プラスティック、キャブレター、スチールは主な部品のすべてを自社開発する戦略のようですね。
ハスクバーナはゼノアを子会社化し、旧ゼノア開発部門を大きくするようです。
アジア地域、環境対策チェンソーの開発など力を入れていくのでしょう。
業界全体が大きく環境対策にシフトする方向に動き出したと思います。
もとい動かざるを得なくなってきていると思います。
2011年には欧米ではいままでのチェンソーでは販売できなくなるからです。
こうやって業界の動きを見ているといろいろと面白いと思います。
しかし面白がってばかりではなく、自動車業界並に環境対策を真剣に考えなければいけない時期にきているのかもしれません。(遅すぎたかも)
話がずいぶんとMS211からそれてしまいましたが、構造や新しい仕組みは次回に紹介したいと思います。
それでは。
チェンソーの話ではありませんが。
ROWAに限らず純正のリチウムイオンバッテリーでも、購入後すぐには本来の性能は発揮できません。初回充電~2、3回までは、フル充電からバッテリーを使い切るまで放電、を繰り返してください。
その行程を経てはじめて、本来の性能で使用できるようになっています。それさえ理解して使ってあげれば、例え台湾セルであろうとROWAの価格以上に満足できる働きをしてくれることでしょう。
以上、念のためお知らせしておきます。