機械の耐久性、部品の信頼性が高くなってくると使用者からするとすごくいいことですが、それによる悪影響も若干あります。
もうずいぶん前のことですが、他店で購入したチェンソーの修理がありました。
安売り店で購入したというハスクバーナ42でした。
いくらで購入したのか一応聞いてみましたら、70000円台後半で買ったとの事でした。
驚きました。
その当時の実売価格は10万円ほどでしたので・・・
安く購入できて良かったようですが、当然のごとく修理はできないらしく、当店に持ち込んだということでした。
ばつが悪そうな感じで来店しすごく恐縮していました。
困っていそうだったのと前機種のチェンソーだったので引き受けることにしました。
見た目はあまり使い込んでいる風ではありませんでしたので、簡単に修理ができるだろうと思いました。
お客さんが待っていたので写真をとることができませんでしたが、すごい機械でした。
故障原因は簡単で燃料ホースの劣化と燃料フィルターの汚れが原因で、キャブレターも分解洗浄し、ダイヤフラムもとりあえず交換することにしました。
結論から言うとチェンソーが動かなかったという故障原因はこれでエンジン始動するようになり修理は終わりました。
エンジンが動くようにする修理は終わりましたが、チェンソーで木を切るようにするというにはまだやることがありました。
エアフィルターは破けて真っ黒、ガイドバーも変形しソーチェンもガタガタでした。ガイドバーの汚れとチェンソー本体の汚れでチェンオイルの循環が悪くガイドバーとソーチェンは焼けてしまい、目立てをするよりも交換した方がいいと判断しました。
クラッチドラムも交換したほうがいいかとも思いましたが、修理代がかかりすぎるというのとまだあと少しは使用できるかと思い交換しませんでした。
お客さんに話を聞いてみるとチェンソー使い込んでいるようではありませんでした。
ただ、購入時に使い方について何も指導してもらわなかったようです。
取扱説明書をよく読んで使い方を勉強したといっていました。
だからメンテナンスが悪かったのだと思いました。
(取り説にもメンテナンスの方法は少し書いてあります)
無茶な使い方をしているようでした。
ハスクバーナ42が耐久性のあるチェンソーだったので何とか耐えられたのかもしれません。
修理代金は3万円弱かかりました。
これはガイドバー、ソーチェンも含めた金額です。
もっと他の消耗部品も交換したかったのですが予算の都合上しょうがありませんでした。
チェンソー注意点や使用方法、メンテナンス方法などほとんど知らないようでしたので、30分ほど説明したり話したりしました。
大きなお世話かもしれませんが、知っている方がいいと思います。
各チェンソーメーカーがネット販売を快く思っていない所はこういうところにあるのかもしれません。
チェンソー購入時に対面で十分な説明ができていないので、危険があるということと、機械の説明が不十分だと機械の挙動を不具合だと考えたり、故障の原因になってしまいかねないからです。
修理代金がお客さんの予想からはるかに高かったので最初は憮然としていたのですが、いろいろと説明をして話していたら最後は良かったと思ってくれているようでした。
キャブレター分解洗浄と燃料ホース、フィルター交換だけでエンジンが掛かるだけで修理を終わらせる事もできました。
そうすると修理代金も余りかからなかったです。
しかし、ガタガタのガイドバーとソーチェンを交換しなければやはり危険だと思い交換しました。
今回の修理で交換したプラグがすごかったので写真に撮りました。

カーボンススがたまっているプラグは見たことがありますが、ここまで電極が減っているのは初めてでした。

かなり減っている。

本来ハスクバーナ42には左のプラグのように電極部分が飛び出しているものを使用しますが、取り付けられていたものは飛び出ていないタイプのものでした。
このプラグでもエンジンは始動しますが、やはり指定されているプラグを使用しなければなりません。
点火時期、熱価などエンジンの設計に対応していなければならないからです。
(緊急的に使用しても少しならば大丈夫と思います、ただし長期間使用しないでください)
※今回のように来店修理した場合、お客さんに聞かれればメンテナンス方法の説明等はすることもあります。
ただ、メールや電話等ではチェンソー最初の使用方法、注意点、メンテナンス方法の説明は行っておりません。
誠に申し訳ありませんが、ご購入店のほうへお尋ねくださいませ。
(お問い合わせが増えて対応が困難になりますので)
当店購入製品についてはお問い合わせ等お受けしていますのでユーザー・サポート・ページよりお問い合わせください。
メンテナンスと良い燃料を使用してください。
ハスクバーナの50:1オイルの使用を本当にお勧めします。
本当に暑い日が続きます。
エアコンがないと耐えられないかもしれません。
ネットショップで機械製品を購入する際は取扱説明書が重要な情報源になるかと思います。
また、購入時に説明のない販売店でも同じかと思います。
しっかりとした取扱説明書を用意しているメーカーの機械を選択する方がいいかもしれません。
それではまた。