先日、古いスチール028チェンソーの修理がありました。(1990年)
以前から部品供給終了となっているのは知っていましたが、とりあえず預かって点検することにしました。
(実店舗持込引取ということなので引き受けました)
スターターのロープローターとつめが破損しているとのことで、ここを修理しないとエンジン始動するかどうかも分からない状態です。
(お客さんによるとエンジンはかかるとのことでした)
まあ、スチールの古いチェンソーは現役で動いているものも多くあるので、エンジンは大丈夫かなと思っていました。
メーカーに問い合わせるとロープローターは今現在の機種と互換性があるとのことでスターターに関しては修理できます。
古い機種なのでそのほかの部分も点検してみました。
細かい消耗部品は今現在の機種と互換性があるので、互換性があるものだけでも交換することにしました。


チェンオイルが若干にじみ出ているようですが、これくらい問題ないでしょう。
また部品も無いのでしょうがないかと思います。

大事なところが磨耗していました。
しかし、これは互換性が無いところです。
メーカーに在庫が残ってればよかったのですが、もうすでにありません。
スプロケットのスパーがここまで磨耗していると本来は絶対交換しなければなりません。
これがリム式ならばリムを交換するだけでよかったはずです。
リムはほとんど互換性があるので、古い機種でも今のリムで対応できます。
028自体にリム式スプロケットが無かったのでしょうか。
かなり古い機種なので、よくわからないということと、この頃はオオマチキハンではハスクバーナの242XPか254XPばかり販売していたのでよくわかりません。
当店の林業家の方はリム式でないととても嫌がります。
私自身もリム式のほうが優れていると思うし、スパー式のメリットがソーチェンが取り付けやすいというくらいしか思い浮かびません。
スパー式になにかメリットがあるのをご存知の方がいたら教えていただけると助かります。
リム式はランニングコストも安くなるし、ソーチェンにもダメージを与えにくいといわれています。(オレゴン方談)
今回も028がリム式なら何の問題も無かったでしょう。
とても残念です。
話は変わりますが、ハスクバーナの335XPTが販売されて、そして339XPが販売されましたが、当時はリム式スプロケットがありませんでした。
オオマチキハン時代担当のハスクバーナの方にリム式にしてくれとかなりいい続けました。
そして、.325ピッチはリム式になり当店では林業家の方が購入するようになりました。
当店のお客さんの中ではプロ機というならリムスプロケットが無ければダメだという空気があります。
40cc以下のプロ機でもほとんどリム式が用意されています。
唯一リム式が用意されていなのは、スチールのMS200です。
(唯一といいましたが、すべてのメーカーのことは分かりません、当店取り扱いのなかでということです)
スチールはスパー式が好きなのでしょうか。
製造組立コストの兼ね合いなのでしょうか。
MS200にもリム式が選択できるようになれば、いいのですが・・・
話を戻します。
028はエンジンも始動し、調子がいいです。
後はゴム製部品の劣化をできるだけ遅らせることです。
保管時には燃料を空にし、直射日光の当たらないところに保管するようにします。
語弊があるといけませんのでお知らせしますが、028はかなり古い機械で販売終了から15年以上経過しています。
日本では販売終了後7年間が部品供給義務です。
国産メーカーでは長くても10年くらい保管していますが、スチールやハスクバーナではそれ以上供給しています。
なまじ古い機械がエンジン始動するので、部品供給が悪いように感じてしまいます。
排気量が大きいチェンソーは使用頻度が少ないということもありますが、きちんとメンテナンスしていれば、かなり長い期間使用することができます。
信頼できるプロ機メーカーの製品でなければ無理かもしれませんが・・・。
それではまた。
上のリンクのものがたぶん今回紹介した028のリム式スプロケットになります。
スパー式に見えますがこれがリム式になります。
やはりアメリカ?には部品があるようですね。
正確ではありませんがアメリカなどは部品供給の義務が15年くらいだったと思います。(当てになりません)
ですから15年過ぎても残っている部品がかなりあると思います。
ebayの価格はアメリカの販売店の価格と同じくらいなのでしょうか。
この価格が安いのか高いのかいまいち想像がつきません。
日本円にして5000円くらいでしょうか。
部品供給中はこれくらいの価格だったのかもしれません。
それでは。