こんにちは、
先日、チェンソーで釘を切ったという方がチェンの目立てに来てくれました。
釘を切ってすぐ作業をやめていたようなので、ソーチェンがあまり汚れていませんでした。
※好判断だったと思います。チェンソー本体もガイドバーも痛んでいませんでした。[:グッド:]
痛んだ状態が良くわかるので、撮影して紹介することにしました。
痛んだ状態でずっと作業しているとソーチェンがものすごく汚れてしまいます。
本当に凄いことになっています。
次そのようなソーチェンを見かけたら紹介したいと思います。
それではまず動画をご覧ください。
それでは写真で紹介していきます。

あまり汚れていないと思います。
釘が当たったところが丸くなっています。

尖っていなければならないところが丸くなっています。
赤い線のところまで削り落としてやらなければなりません。

目立てがうまくいかないという方の中には石や砂、土、釘などにソーチェンを当てた後、丸ヤスリで研ぐときに赤い線のところまで研いでいないこともあります。
ヤスリは数回軽く当てるだけで良いと聞いたようでそれでいいと思っているようです。
確かに切れ味が落ちてきたソーチェンを目立てするときは軽くヤスリを当てるだけでいいと思います。
(常に目立てをする方、切れ味を求める方など頻繁に目立てをする場合)
ただこのようにカッターにダメージがある場合は、ダメージがある部分をすべて研いでしまわなければなりません。
ダメージがひどい場合は丸ヤスリで削り落とすのはかなり大変で丸ヤスリを消費してしまいます。
こういうときは当店では機械研ぎをします。
それが動画で言っていたUSGという目立ての機械です。

意外と優れものです。
カッターの長さをそろえることも出来ますし、これはなんとデプスまで研ぐことが出来ます。
この機械を使うとあっという間に目立てが出来ると思うでしょうが、そうはいきません。
簡単に終わらせようとすれば出来ますが、それでは削りすぎたり、カッターに焼きが入ってしまいます。
私は出来るだけ焼きが入らないようにゆっくり少しずつ作業するので、30分から40分くらいかかります。
※いっぺんに削り落とさないで数回に分けて削ります。
状態によっては、1~2mm位まで削り落とさなければならないからです。


USGで目立てしたカッターです。
焼きはほとんど入っていないと思います。
実はハリマ興産の社長さんから焼きが入らない方法を教えてもらったのです。
コンプレッサーの空気で空冷しています。
そしてゆっくり少しずつ目立てしています。
これで焼きは入らないと思います。
USGのモーターの回転数を落とすという方法もあるかもしれません。
しかし、誘導モーターなので回転数を落とす機械はかなり価格が高いです。
私には手がでませんでした。
(周波数を落とす装置が必要になります)

矢印部分デプスです。
ここもきれいに機械で落とすことが出来ます。
これは便利です。
USG目立て機でも結構切れ味はいいと思います。
(動画でもいけてたと思います)
当店に目立ての依頼が来るのはほぼダメージが大きいソーチェンの目立てばかりです。
このUSGがなければ手に負えません。
注文をつけるなら調整が一発で出来れば良いのにと思います。
私が少しずつ削ることにこだわりすぎているのかもしれませんが・・・
動画のソーチェンはUSGで目立てした後ペフォードダブルベベルで仕上げをしました。
切削のスピードはよく判らないかと思います。
ただ切った感覚はペフォードダブルベベルで仕上げしたほうが、スムーズな切れ味だと感じました。
今回杉の木だったので差が少なかったかもしれません。
(硬い木だと違いがわかったかもしれません)
ペフォードダブルベベル研ぎの腕が悪いということも言えるかも・・・[:冷や汗:]


↑ペフォードダブルベベルで仕上げ。

↑USG目立てのみ


↑ペフォードダブルベベルで仕上げ。

↑USG目立てのみ
若干ペフォードダブルベベルの切削屑が長くなっているようです。
林業、造園業のプロの方の前で切れ味をとやかく言うのは恥ずかしい限りですが、私が感じているのはペフォードダブルベベルで研ぐと木が柔らかくなったように感じます。
砂土、石、釘など硬いものにソーチェンが当たるとカッターはダメージを受けます。
出来るだけ当てないように心がけてください。
そしてダメージを受けたソーチェンを目立てするときは、ダメージを受けたところをすべて削り落とすようにしてください。
削り落とす部分が多くなった場合は必ずデプスもチェックしてください。
デプスも落とさなければならないときはキチンと調整してから落としてください。
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