今回のタイトルは最初「チェンブレーキ焼け焦げ」としようかと思いましたが、こうなった経緯は意外とありがちで、経験された方も多いのではないかと思いこのタイトルにしました。

焼け焦げでもよかったかもしれません。
スチールMS170チェンソーです。
40cc以下のチェンソーですが、自動チェンブレーキがついています。
当店で販売したものでまだ購入後2、3ヶ月くらいです。
持ち主の方には購入時に1時間以上説明したので当然チェンブレーキなどの説明もしていました。
※初めてチェンソーを買う方に使用方法注意点を説明するときは軽く1時間越えてしまいます。
チェンソーを購入する際は時間に余裕を持っていかれたほうがいいと思います。
(すべてのお店が1時間以上説明するわけではありませんので問い合わせてみてください)
このチェンソーを修理に持ってこられたときは、チェンブレーキの説明したのに忘れてたのかなと思っていました。
よく話を聞いてみると他人にチェンソーを貸したそうです。
それでこのような状態になったそうです。

かなり焼けていてスプロケットを取り外すのも大変でした。

スプロケットも焼けて変色していますし、ニードルベアリングは破損しています。
今回の修理はニードルベアリングとソーチェンを交換するだけでした。
(修理代金は8000円を超えました。)
エンジンハウジングを修正するのがとても大変でしたが、何とかチェンブレーキも正常に作動するようにしました。
スプロケットもエンジンハウジングも交換しなければならないかもしれませんが、そうなってくるともう新品を購入したほうがいいと思うのでそこまでしませんでした。
持ち主の方も長持ちはしないだろうとあきらめていました。
修理代金は借りた方に請求するとのことでした。
お互い気まずい感じになるかもしれません。
チェンソーを「貸してくれ」という方はほとんどの場合チェンソー素人の方だと思います。
(現に今回もチェンブレーキを知らなかった)
使い方もよくわかっていませんし注意点など知らないと思います。
チェンソーを壊してしまうのも当然かもしれません。
また、チェンソーがおかしくなっても自分が原因だと気がつかない場合もあります。
そのような場合修理代金を請求しても、最初から壊れていたのではないかと思うこともあるでしょう。
今回の場合はまだ新しかったので、最初から壊れていたとは思われないと思います。
チェンソーの貸し借りは難しいと思います。
今まで私もいろいろと貸し借りによる修理を経験してきました。
ほとんどの場合が貸したほうが修理代金を負担しています。
借りたほうはチェンソーの使い方がわからないまま使用して壊しています。
壊したことも気づかない場合もあるくらいです。
自分の責任ではないと思うのは当然かもしれません。
当店ではチェンソーの貸し借りはやめておいたほうがいいといっています。
どうしても貸さなければならないときは、きちんと説明して取扱説明書を相手に読ませるように進めています。
また借りるほうも取扱説明書は隅から隅まで読まなければならないでしょう。
また、もし壊したら新品を買って弁償するくらいでいたほうがいいと思います。
今回のケースも貸したほうが痛手が大きいと思います。
購入してまだ数ヶ月数回しか使用していないのに、エンジンハウジング、スプロケット、クラッチシューは大ダメージを受けています。
チェンソーに限らず道具の貸し借りはお互い覚悟していなければならないと思います。
それでは。
どのような使用方法だったかは分かりませんが、ここまで焼ける使い方というのは滅多にありません。
たぶんエンジン始動時のハーフスロットル状態をアイドリングと勘違いしてそのまま放置した(暖機運転かも)のではないかと思います。
スチールはエンジン始動時のハーフスロットル時のエンジン回転数が非常に高いです。(回転数計測したことはありません)
チェンブレーキをかけていなければ、ソーチェンは勢いよく回転します。
チェンブレーキをかけたままだと数分でこのような状態になると思います。(このような状態にすることは想定していません)
ハスクバーナや他社の製品はハーフスロットルでもスチールのように回転は上がりません。
しかし、チェンブレーキをかけたままだと時間の差はあれ同じようになると思います。
実はスチールチェンソーではこの修理意外とあります。
当店のお客さんではまずありません・・・少ないと思います。(きちんと説明しますので)
※ただ、業者さんの場合不特定多数の方が使用したり、説明を受けていない方が使用するのでたまにありますが・・・。
スチールチェンソーはホームセンターで販売していませんが、チェンソー専門店以外のお店でも販売しています。
対面販売ですが、説明がほとんどないところもあります。
チェンブレーキ自体知らない方もいます。
(取扱説明書には書いてあるので説明を受けていない方はそれを熟読すれば大丈夫だと思います)
1年に4,5台ほどあります。(0にするよう勤めています)
チェンソーを使用していて、チェンブレーキの仕組みが分かっていればこのようなことはおこらない思います。
それでは。