ハスクバーナ236eチェンソーについて。
私が使用してみて気づいたことを少し書いてみます。
使用方法は玉切り、および試運転という使い方です。
前回、236eに期待しすぎていたと書きました。
当店はハスクバーナチェンソーはXPシリーズプロ機しか販売実績がないといっていいくらいだと思います。
(42、246、365スペシャルは販売していますが)
それらのチェンソーから比べれば、カジュアルチェンソー入門機の236eはやはりパワー不足は否めません。
ただ勘違いしないでください。
29800円という金額からすれば十分いけていると思います。
いけているところを書いてみます。
1.層状掃気エンジンX-torq搭載(排気ガスはきれい)
2.スプリング防振システム
3.慣性自動チェンブレーキ搭載
4.エアインジェクションシステム
があげられます。
その他にもありますが・・・
1.X-torqエンジンで排気ガスが75%低減、燃費20%向上。
層状掃気エンジンであること、いいです。
私は新しい技術にワクワクするので[:楽しい:]
しかし、もっとパワーがほしかった・・・[:悲しい:]
それと当店では販売する前に試運転をしてキャブレターをセッティングしなおしています。
パワーをあげるためのセッティングではなく、ある症状が起こりやすいのでそれを出来るだけ解消するようにしています。
この件についてはユーザー・サポート・ページにアップする予定です。
2.スプリング防振





しっかり3点防振スプリングです。
この点はさすがハスクバーナです。
防振システムはスプリング(バネ)でなければダメだと思います。
ゴムとスプリングの振動はぜんぜん違います。
またスプリングの方が耐久性も高いと思います。
これからのチェンソーは防振システムはスプリングでなければいけないと思います。
新型機種がゴム防振だとほんとにガッカリします。
話がそれますが少しお付き合いください。
スチールのヘッジトリマーにHS86という機種があります。
これが防振にスプリングを使用していてほんとにすごい振動吸収効果です。
最初感動しました。
その後カジュアルヘッジトリマーHS46という機種が出ました。
振動は前モデルのHS45より少なかったのでこれもスプリング防振だと思っていました。(防振部分が見えにくかった)
しかしよく見るとゴムでした。
振動吸収は前モデルに比べかなりあがっていましたが・・・
ガッカリでした。耐久性は落ちるだろうと思いました。
質量アップ、コストアップするかもしれませんが、スプリングにしてほしかった。
話を戻します。
ハスクバーナ236eチェンソー、29800円カジュアル入門機ですが、しっかりスプリング防振です。
3.慣性自動チェンブレーキ
まあ、これもハスクバーナなら当たり前の機能です。
まだチェンブレーキ部は分解していませんが、パーツリストを見る限り仕組みは346XPなどと同じシステムのようです。
信頼性は高いと思います。
日本では慣性自動チェンブレーキが付いていないカジュアルチェンソーはまだまだたくさん販売されています。
排気量40cc未満のカジュアルチェンソーで慣性自動チェンブレーキを標準装備した国産チェンソーはどれくらいあるか・・・
装備していないチェンソーのほうが断然多いでしょう。
日本メーカーがんばれ。
日本の法律では排気量40cc以下のチェンソーはチェンブレーキは付けなくてもよいとなっています。(このクラスのチェンソーは危険ではない?)
もっとグローバルな観点で日本のチェンソーも頑張りましょう。
我々販売店もチェンソーの安全性についてもっとユーザーにアピールするように頑張ります。([:楽しい:]熱く語りました)
4.エアインジェクションシステム
これはフライホイールの回転、遠心力を利用してきれいな空気をエアフィルターのほうへ送るシステムです。
ハスクバーナのエアインジェクションは歴史が古く254XPの頃からありました。
254XPの頃のエアインジェクションはあまり効果が無いようでしたが・・・[:楽しい:]
このエアインジェクションはハスクバーナのライセンスかと思っていましたが、どうもポーランというチェンソーメーカーのライセンスだったようです。
(ポーランはハスクバーナグループになっています)
スチール、やまびこにも似たようなシステムがあるのでライセンスは切れたのかもしれません。(よく分かりませんが・・・)
その他にもスマートスタート、ツールレスチェンテンショニングなどがあります。(メーカーのお勧め点)
それでは次に残念な点を紹介します。
・質量が4.8kg
これは排気量45ccクラスの機種と同じくらいの重さです。
少し重いでしょう。
しかし、新型エンジン、ある程度の強度を考えるとこの価格帯ではしかたがないかもしれません。
プロ仕様に耐えうるチェンソーで軽量なものもあります。
それは材質や形状を考えて強度を増していると思います。
その代わり価格にそれが反映されています。
軽量なのに安いというほうが、実は問題かもしれません。
コストを考えるあまり、一つ一つの部品が薄くなっているかもしれません。
先日、すごく安い電動チェンソーの修理が来ましたが、プラモデルみたいなつくりで驚きました。
確かにものすごく軽量でした・・・。
236eのプラスティック部品は強度はあると思いますが、仕上げはチープです。
560XPなどのプラスティック部品と比べると光沢感がぜんぜん違います。
次に

青い矢印、ツールレスガイドバー取付取り外し。
このような新しい試みは必要だと思いますが、私はやはりガイドバーはナットで締め付ける方式が好きです。(シンプルで故障が少ない)


これがガイドバー締め付けナットになります。
工具不要で締め付けることができます。


チェンテンションも工具不要です。

ガイドバーを押さえるところ、ここには金属が埋め込まれています。
すべてプラスティックでできているものもありますが、236eは強度と耐久性を増すためか金属にしたのでしょう。(重量増の一因になるでしょう)
ハスクバーナのこのシステムはスチールのものよりいいような気がします。

ガイドバー押さえの部品は複雑ですが、要はナットと同じように押さえるだけです。

いざというときには、通常のガイドバー締め付けナットも使用できると思います。
(あくまでも緊急用と思ってください)

燃料キャップです。
ここも残念でした。
右のキャップは他のハスクバーナXPチェンソーなどに使用されている燃料キャップです。

このキャップは閉めこんでいくと青い矢印部分が外に膨らんできてキャップが外れにくくなります。なかなかいい代物です。
なぜこのキャップを使わなかったのでしょうか。
コスト削減でキャップは他社から仕入れたのかもしれませんね。
ハスクバーナ236eはそれなりのパワーしかありませんが、この価格帯で層状掃気エンジン搭載のチェンソーです。
29800円、慣性自動チェンブレーキ、防振スプリング、入門機としては安全性もあるのでいいかもしれません。
山仕事に使用するチェンソーとしてはお勧めしません。
あくまでも庭木の剪定、小径木(20~30cm)の玉切り用としてお考えください。
ハスクバーナからは1種類しか販売されていませんが、当店ではオリジナル仕様を2機種追加して全部で3種類を用意しています。
▼ハスクバーナ236eチェンソー最後にエンジン始動のコツを少し
236eはエンジン始動時にハーフスロットル、ハーフチョークという位置があります。
1.まず、パージポンプを押して燃料をキャブレターまで送る。
2.そしてチョークレバーを引く。
(1.2.は順序逆でもかまいません)
3.そしてスターターロープを引く。(3~5回ほど)
4.初爆があればこのときにチョークレバーをハーフスロットルにします。
そして、もう一度スターターを引きます。
エンジン始動したらハーフチョークの位置でしばらく暖機運転してください
九州では30秒くらいで十分でした。
5.それからスロットルを軽く握りアイドリング状態にします。
エンジン始動のコツは近々ユーザー・サポート・ページへ動画でアップしたいとお思います。
誠に申し訳ありませんが、ユーザー・サポート・ページは当店より236eチェンソーを購入していただいたお客様専用です。
他店にて236eを購入した方は、恐れ入りますがご購入店へお問い合わせください。
(手が回りませんスミマセン)
それではまた。
この価格で層状掃気エンジンなど取り入れているのはすごいと思います。
質感はチープで安っぽいですが、貧弱感はありません。
意外としっかり作られていると思います。
それが質量増につながっているかもしれません。
これに比べるとスチールMS171は39800円と1万円高いですが、こちらの方がいいですね。