先日、スチールの古いチェンソーの修理が持ち込まれました。
古かったのですが、たぶんほとんど使用していなかったと思われます。
(2~3回くらいの使用かもしれません)

少しほこりをかぶっていましたが、021とは思えないほど新しく感じました。
日本仕様のシールが貼ってあるので少なくとも10年以上(もっと前かな)のチェンソーだと思います。
林業機械化協会のシールがはがれていたので、製造年はわかりませんでした。

スプロケットが焼けていました。

その影響は甚大で。


エンジンハウジング、オイルポンプまでやられていました。
その他にもやられているところがありました。
ざっと見ただけでも交換部品代は3万円以上する状態です。
4万円くらいになるかもしれません。
それに修理工賃が加わると修理しない方がいいと思います。
後継機種のMS211を購入するほどの修理代金になる可能性があります。
いくら程度がいい状態のチェンソーでも現行機種ではありませんし、さらにクランクシャフトなどにもダメージがあることも考えられます。
そうなるとMS211購入代金よりも修理代がかかるということにもなりかねません。
極端な話をすると部品さえそろえば修理できない機械はないと思います。
修理できないと修理屋が言うときは、部品がない場合と修理代金の兼ね合いでできないといっています。
話が横道にそれましたが・・・
このチェンソーは壊れた状態で人から譲り受けたものを、当店へ修理に持ち込んだものでした。
ですから、なぜこのようになったのか。
わかりませんでした。(原因はわかっていますがなぜそうしたのかがわからない)
購入時に説明を受けていなかったか。
他人に貸して壊されたのか。
とにかく使い方がわからないでこのような状態になったと思います。
他人にチェンソーを貸すときは十分注意してください。
壊される覚悟で貸したほうがいいと思います。
なぜかというと、チェンソーを貸してという人はチェンソーを持っていない方がほとんどです。
持っていないということはチェンソーに詳しくありません。
使い方や注意点などほとんど知らないと思います。
使い方は知っていても、そのチェンソーの注意点、各機種により注意するところは違うところもあります。
それまで把握している方は少ないでしょう。
付き合い上、貸さなければならない。
それならば、自分が購入時に受けた説明を貸す相手にもしっかり教えてから貸すようにしましょう。
私は今まで人に貸して壊れたチェンソーをずいぶん修理してきました。
結構あるのが、燃料を混合ガソリンではなくそのままのガソリンを使用して焼付かせる。
燃料とチェンオイルを逆に給油する。
切れないソーチェンを延々使用し、チェンソー本体にダメージを与えるなどです。
チェンソーを持っている人ならあまりやらないようなミスで壊していることが多いと思います。
そして困ることが、借りた人がそのレベルの知識しかない場合は、自分が壊したとは思っていないことです。
特に切れないソーチェンを使用して壊した場合はなおさらです。
ソーチェン目立てが必要だとも知らないでしょうし、新品のソーチェンでも土に少しでもあてると切れ味が極端に悪くなることなど知らないからです。
チェンソーなどの機械の貸し借りについては、今までも書いてきましたのでこれくらいにしておきます。
先ほど対面販売を重視しているメーカーの営業マンから電話がありました。
新品機械の不具合か何かで教えてほしいということでした。
ある販売店がお客さんに機械を販売して、おかしいというのです。
いろいろ話を聞いていると対面販売だけど、説明なし、組み立てなしで販売して壊れたようです。
今までそんなところが悪かったことは、私は経験していないところです。
私自身現物の機械を見たわけではないので、よくわかりませんが・・・
機械のことがよくわからない販売店でこのようなことがあると、お客さんもその販売店も機械が悪いと思ってしまうでしょう。
しいてはそのメーカーの評判も悪くなるかもしれません。
その機械私はすごくいいと思うのですが・・・
たぶん組み立て方が悪ければ、クレーム対象にはならないと思うので、印象は悪くなるでしょう。
購入できるところが増えることはいいことかもしれませんが、対面販売が必要で危険な機械なので少し心配です。
ただでさえ近年は排気ガス規制でエンジンの注意点が増えてきていると思います。
そこの説明もきちんとしなければすごく使いにくい機械と思われることになるかもしれません。
私が全国のマーケティングの心配をしてもしかたがないので、私なりにコツコツと説明しながら販売していきます。
このブログを見ている方は販売店側の人より購入する側のお客さんが多いと思います。
大したアドバイスではありませんが少し。
完璧な機械はないと思います。
いいところもあるし悪いところもあるというのがほとんどです。
いいところばかりの説明だけを聞いただけでは、機械を壊すこともあります。
その機械の注意点や弱点、悪いところも説明を受けてください。
そうすることによって使用するときに注意したり、メンテナンスのポイントも抑えることができると思います。
そしてそれに対処するうまい方法も教えてもらえるかもしれません。
話が私自身思わぬ方向へそれてしまいました。スミマセン。
それではまた。
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